アンメット観ました、からの連ドラあれこれ

seo1644
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TL大絶賛のアンメット。最終回が終わり、配信での1話、ダイジェスト前後半、そして最終回と観ました。

第一話から信頼のTLから高評価で、でも月10と関テレって事で、トンチキ医療ドラマかな。と思って様子見してました。

そもそも、ここしばらく、本当にドラマから遠ざかっていた。朝ドラも、ブギウギは年末ぐらいから視聴をやめていて、虎に翼も積ん録を高くしていた。大河の積ん録は毎年の事なんだけど、民放はもう一切視聴を取りやめていました。

どうしても観る気が起きない。1話目を録るけど、開始5分ぐらいで止めてしまう。消してしまう。もはや内容チェックもしない。ドラマクラブとしては大変失格でした。

三男の入学もあるし、忙しいからかな、とも思ったけど、もう、何もかも億劫だった。新しい情報がしんどかった。

多分、それは、セクシー田中さんの件が、1つあるのかもしれない。

いや、単純にそういう時期なのかもしれない。何かに原因を押し付けるのは短絡的だけど、半年以上経っても、言葉にできない何かがある。

原作も読んでいて、ドラマも面白かった。ありがちな原作改変をされていなくて嬉しかった。原作の大切なシーンを作ってくれていた。それでも逸れる時もあった。連載中だからこそ、最終回はどうなるのか。田中さんの留学や、結婚式の余興は唐突だったけど、私たちはパラキスで、好きでも自分のために離れなければいけない会がある。それも確かに愛であり、別れたからって愛が終わる訳ではないし、恋した事は過去の中にた在り続け、それが今の自分と地続きなのを知っている。だから、すごく楽しく観られた。

からの、脚本家さんの投稿。そして芦名先生の投稿。

私は、砂時計とセクシー田中さんしか読んでない。熱心に芦名先生の作品やインタビューを追ったわけじゃない。

それでも、たった1人で、誰が味方かもわからない戦いを挑まれていたのを知った。先生の苦しみの上のドラマを楽しんでいた。楽しんだ事がよかったのかわからなくなった。私が観て心動かされたシーンや台詞は、先生を苦しめた先のシーンだったんじゃないか。

私も、加害者じゃないか。

どのドラマを観ても、楽しめなくなった。原作モノだとしたら、これは本当に了承を得られたものなのか。渋々従って言いくるめられて作られたものなんじゃないのか。楽しそうな公式のSNS投稿の裏側が怖い。ドラマを楽しむ事が怖い。これは、許される事なのか。

本当は、そこまで深刻に考えて、ドラマと距離を置いた訳じゃない。日テレと小学館の調査報告も、全文読んだ訳じゃない。

でも、ドラマを観ることが怖かったのは、多分本当です。

今回、アンメットを観ようと決めたのは、TLもだし、流れてくる公式SNSも魅力的だった。あと、yuki saitoさんが演出をされたのが大きかった。そうですね、ありがとうおっさんずラブ。

残念ながらネッフリ未加入な我が家は前述通り、TVerで1話とダイジェスト前後半に最終話だけだったんですが、すごかったです。

TLで最終話までの流れは何となく知ってましたか。でも、映像となった2人の柔らかさや優しさは段違いですね。ダイジェストでは各話での個々の患者さんとのやりとりは省略され、ミヤビ先生と三瓶先生の物語がメインでした。ミヤビ先生がいかに周りから大切に守られているか、それは抱える障害だからではなく、ミヤビ先生がそれを毎日毎日乗り越えて、昨日から続く今日を生きようとしているのをみんなが知っているからですね。ミヤビ先生は『自分には今日しかない』と書いてましたが、みんなは最初から『昨日から続くミヤビ先生』と今日を生きていましたよ。三瓶先生がそれを浮かび上がらせてくれたんですよ。

アフリカでの2人だけが知る、2人だけの話。たった2年前なのに、三瓶先生が幼いんですよね。髪型も髭もあると思いますが、あの時、三瓶先生は迷子の子供で、ミヤビ先生がその手をずっと引いてくれていた。すごいシーンです。

2人で暮らし、お昼寝中の三瓶先生を描くミヤビ先生。何も台詞がないのに、ミヤビ先生の表情、手の動き、瞳、描いて、描けなくて、触れられなくて。あんなにも気持ちが溢れるシーンが、演技で出来るのかな!?って、私達は、この2人の宝物の時間を見せてもらっても本当に良いのかな!?って混乱するぐらい、静かで壊れるような、息を止めてしまうシーンでした。

最後の瞬間まで、あとはもう、すごいすごいしか言えないのだけど、加速していく、ミヤビ先生と三瓶先生2人の時間は、どれも他人が見てはいけない、2人が大切な心をむき出しにした2人だから話せるシーンばかりで、それをドラマとは言え私たちも共有させてもらい、こんなにも人は優しくて脆くて、われそう薄氷の上を、手を繋いで互いを信じて生きているのだと感じさせてもらいました。

やっぱりドラマが好き。

嫌な事ばっかり耳に入るし、軽んじられる事もあるし、本当にこれで良いのかな?ってわからなくなる事ばかり。

でも、真摯に作ってくれる人がいる。愛して作品を世に送り出してくれる人がいる。それを受け取って良い世界がある。

本当に久しぶりに、ドラマを観て、良かったと思える罪悪感から解放されました。

ありがとうございました。