これだけ吐き出して寝る。大したことは言ってない。
ジャックジャンヌの好きなところは色々ある。まず所謂捨てシナリオみたいな、明らかにクオリティの低いシナリオを背負わされてるキャラがいなかったこと。他ルートで、シナリオの都合上キャラクター性が歪められるようなこともなかった。メインになる世界線じゃなくても、ちゃんと彼らの存在を尊重してくれているのが嬉しかった。これに関連するけど、1人だけ明らかに優遇されているようなこともなくてよかったな。ヒロインの運命である1人のヒーローが優遇されるの、嫌いじゃないけど度合いによっては悲しくなってしまうことがたまにあるので。めんどくさいオタクだね。
何より嬉しかったのが、主人公でヒロインの立花希佐ルートを作ってくれたこと。乙女ゲームにおける「誰も選ばなかった世界線」って、バッドエンドに行ったり、物語的には何かが起こる前に終わるようなノーマルエンドに辿り着くことが多いじゃないですか。恋愛を主軸にしたゲームなんだから誰とも恋に落ちないのはバッドエンドって扱いになるのも分かるしそれでいいと思うんだけど、でもジャックジャンヌはルートのひとつにしてくれた。メインに据えてくれた。恋愛を全面に押し出した作品じゃないからできたのかもしれない。少年歌劇ゲームだからね。あくまで歌劇にひたむきに向き合う少年少女の群像劇を描いたゲーム。でも少なからず恋愛も重要な要素であるゲームで、恋を選ばないという選択肢を取っても、立花希佐の物語はちゃんと続く。隣に立つ特別な誰かが居なくても、彼女は他ルートの自分に負けないくらいに、何ならいちばんの輝きを放つ。それを見せてくれたのが嬉しかった。ヒーローありきじゃない、クォーツというクラスの中で仲間と成長してきた立花希佐の物語を確立してくれてただただ嬉しかった。上手く言えないけど。むしろこのルートから恋が生まれることだってあるわけだしな。未来の可能性は無限大だよ。そして唐突にこの話は終わる。ただの嬉しかった報告。