今年亡くなった母の銀行口座を解約する為、戸籍謄本を取った。
一度でもこの処理をした方ならご存知かと思うが、亡くなった人の戸籍謄本は生まれてから亡くなるまでの一連で取る必要がある(相続人は現在の謄本だけで良い)。父母が結婚した時戸籍は母の戸籍と同じ住所に作った為、申請自体は一度で済むから容易だった。ただ80年前からの記録はそれなりの頻度で地名が変更していて、その都度帳簿に記載されてきたのでまぁまぁの分厚さになった。
80年前は当然印字じゃなく、全て手書き。普段触れることがない歴史の匂いがするな…と興味深く読んだ。
母が生まれた時の戸籍は、祖父(母の父)が筆頭と思いきや、曾祖父(母の祖父)が筆頭になっていた。曾祖父の名前なんて初めて知ったし、当然曾祖母も初。そして祖父は長男だと今まで疑いもしなかったが「二男」とあるので長男が居たようなのだ。が、何故か戸籍には無い。戸籍に入れる前に亡くなったのだろうか。
祖父には弟妹がいたこと、それぞれ遠い地に嫁いでいったこと、曾祖父の妹もいたこと、祖母の出身地が記されていたこと、いろいろ目新しかった。今まで何の関わりも無かった土地が急に身近になり、あの辺りに遠い親戚がいるんだな…と感慨深い。勿論そこから家系が広がっていく訳で、ある時知り合った誰かと実は親戚でした、ってことも十分あり得る話だ。ロマン。
そして祖母は、自分が小さい頃「お姫様に縁があって可愛がってもらった」という子ども心に夢のある話をしてくれたこともあり、出身地をグーグルマップで眺めていろいろ考えるのは楽しい。実際祖母は五女だったようで、それならほぼ末っ子だろうし本当に可愛がってもらったのかも知れない。
実は、小学生くらいにこの辺りへ旅行した記憶がある。祖母が同行していたかは定かでは無いのだが、祖父は居た。祖父の趣味が神社仏閣巡りだったので、単にこんぴらさんへお参りしたかったのだろうくらいに捉えていたが、実は何かしらの理由があったのかも知れない。
しばらく旅行の予定は無いが、遠い親戚が居そうなこの辺りにいつか行ってみたい。