短歌20240115

sheepyo
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遠ざかる裸眼の心よ輪郭もぼやけた気持ちで恋と呼ぶのか?

痛くしないで いえば良かった あの時に あなたを嫌いにならないように

置き手紙床に残してさようならあんたが踏んでごみにしといて

咲く花を美しいと詠む足元で黒蟻たちは静かに死んだ

波打ち際青く揺蕩う夜光虫はペンライトたちの光に似ている

水平線向こうで生まれた哲学は僕の足元波と心中

新しい明日が来なけりゃいいのにとカーテン閉めて光を浴びる