面白かった。
なんでもいいから映画を見たいと思い、できれば重くないものがいいと思い、コメディと聞くこれにした。
空港で暮らす男の話、というくらいの情報で見始めたら、その原因が戦争で、なんか今見るとこう……思うところはあった。それもあってか、缶の中身が平和活動につながる的なやつかなって思ったけど、ナボルスキーが最初に止められたときの感じはそこまで深刻じゃなかったもんな。そこはちゃんと個人的に重要なことでよかったと思うし、感動的でしたよ。ええ。
ナボルスキー、なかなかつらい状況ではあるけど、多分作中でポンポン時間が飛んでることもあってか、空港暮らしに順応していくので、そこを楽しんで見れる。最初は言葉もわからず、戸惑いだらけだったのに、すぐに堂々とふるまいだすし、言葉も覚えて空港職員たちと親交を深めるしで、エンタメとしてとても面白かった。入国審査する女性職員の態度が柔らかくなっていくのがいい。というか登場人物がみんないい人というか、関係が深まるにつれて友人になれるのがいいよね。人間味もある。ワックスで転ぶのをにやにやして待つのとか、こいつぅ~ってなる。お前殺すぞとか言ってたのに恋のキューピットやらパフォーマンスやら101回目のプロポーズみたいなことしてからに。
あと、局長もそんなに悪い人じゃないというか、敵役ではあるけど悪人ではない塩梅なのが良かったと思う。出世のためにいろいろ策を弄するけれど、なんというか憎めない。最後の出演シーン嫌いな人いないと思うの。
洋画って最初は印象悪い人が仲良くなるにつれてチャーミングになるのよくあるよね。
アメリカの土を踏んだシーン、本当にただの空港の前で、人々がめいめい行きかう、俺たちにも身近な光景なのに解放感にあふれていた。ゼログラビティで地面に降り立った時のシーンでも感じた解放感。カタルシス。
ホテルについて、サインを求めたあとのセリフも好き。「待ってる」
いやあ、面白かった。