透明な町に生まれたざらざらの子どもは恋の歌を聴かない
痣の残るあなたの肌が露わになり女神が生きていることを知る
孤児たちを大人になればなんと呼ぶあなたはどんな言葉を選ぶ
つぶやきの群れを何度も読み込んだ眠れない深夜誰か起きてて
愛や恋の詩を強請った君たちがどうにか死んでくれないかなって
寂しさを編み込んだ詩は消えていきやがてわたしは廃墟になるの
砂利道も裸足で駆けていけるでしょう君の家には風呂があるから
君の血を見たいのではなく傷つけるつもりもなくて殺したいだけ
ぼくのために放たれた声はないのだと汽水域から君は生まれた