今年の映画ドラの感想を書いたので、せっかくなのでこれまで見た作品のざっくりとした印象を記していく。
なお、俺はテレビアニメはのぶドラを見たことあるものの、映画は声優交代後から見始めた人なので、基本的に漫画→リメイク→旧作の順で見ている。あるいは旧作を見ていない。なので、旧作と比べてどうという話はできないし、2006年からしばらくは思い出補正の入ったものになる。そもそもあんまり覚えていないのも多い。あと、ネタバレは普通にあります。
・のび太の恐竜2006
これは小学生の頃にDVDで見たのだったと思うけど、ボロ泣きした。温かい目とか、「食べるなら~ジャイア~ン」が友達の間で流行った記憶がある。ピー助の声、今になって予告編とか見るとあれっ、と思うけれど、当時はそういうものだと思って受け入れていた気がする。序盤の夏休みの質感が良かった。見ていて暑そうだと思ったもの。また、恐竜ハンターのアジトみたいなところから脱出したあとの、しんみりした空気感が好きだ。ピー助との別れのシーンも、ドラマチックで泣いた。今見ても泣くかもしれない。ラストシーンの余韻からの「ボクノート」。たまりませんね。
・のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い
これは劇場で見た初めてのドラえもんだと思う(つまり、のび太の恐竜よりも先にこっちを見た)。最初のシーンで宇宙にくりまんじゅうが大量に漂っていたのを妙に覚えている。また、メデューサの正体判明後の、魔法のじゅうたんに載ってからのアクションが結構すごかったイメージがある。どこでもドアで心臓に行く動きがかっこよかったような記憶があるのだ。原作から投げる人がのび太に変わっていることは何とも思わなかった。子どもは原作がどうこうというものをあまり気にしないのだなあ。あと、DSのゲームが面白かったと思う。カードのやつ。ただ、どこかに失くしてしまったのでストーリーは覚えていない。ジャイアンをよく使っていたような。
・のび太と緑の巨人伝
これもしばらくしてからDVDで見た。当時から堀北真希が好きだったので、リーレ姫の出番があるだけで嬉しかった。巨人になる前に、女の子の靴だかジョウロだかを見てキー坊が怒るシーンはショッキングだったことを覚えている。これが怪作扱いされていることは知っているが、当時は特におかしいと思わずに見ていた記憶がある。のび太とリーレがぐにゃぐにゃしながらお水をあげるシーンも、そういうものか、と思っていた。ただ、どういう話だったかはよく覚えていないというか、よくわかっていない気がする。ラストシーンどんなのだったかな。エンドロールでみんなの満面の笑顔が流れていたことを覚えている。あれ、結構好きだったと思う。これもゲームを持ってて、みんなで「ばん!」「ばん!」って遊んでいたのを母親に驚かれたものだ。思い返しても結構出来が良かったと思う。なまじ繰り返し遊んでいたのでこっちのストーリーと混じってるかもしれん。
・新のび太の宇宙開拓史
今も付き合いのある幼馴染と見に行った。予告編でもあった、のび太とロップル君が手を組むシーンを真似していた。かわいいね。コーヤコーヤ星の生き物のシーンが好みだったと思う。あと、原作からそうだけど、畳の下から遠く離れた異世界に飛び込む、という映像が好きだった。ギラーミンとの一騎打ちのシーンはあんまり覚えていない。思い出そうとすると漫画が頭に浮かぶので、多分原作の方が好みだったんだと思うここは。ただ、そのあとモリーナさんといっしょに爆弾みたいなやつをワープさせるのは、盛り上がりがあってよかったと思う。終わり方がちょっと性急に感じた記憶。
・のび太の人魚大海戦
あんまり評価がよくないのは知っているが、観ているときは特に退屈だともつまらないとも思わず、楽しんでみていたと思う。しかし、あんまり内容を覚えていないのは確かだ。ソフィアさんのデザインを可愛いと思っていたし、今でも好きだな。お姫様とかお嬢様って好きなんですよね。
・新のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜
トップクラスに好き。劇場で見て、大人になってからBlu-rayも買った。本当に好き。ロボットを組み立てたり、それが街中で動き回るワクワク感に、それがビルの破壊によって冷や水をかけられる緊張感。やって来た時リルルの、ミステリアスな魅力。のび太からみてちょっとお姉さんっぽいのが好きだったな。リルル、一番好きな劇場版ヒロインだと思う。あと、のび太とドラえもんが仲直りをするシーンも好きなんですよね。ピッポ、賛否あるのは知っているけれどめっちゃ好きです。のび太たちとピッポ、しずかちゃんとリルル、と二つの関係性が構築されて、それぞれに親交を深めていくのがいい。バーベキューのシーン大好き。というか本当に全部好きなんですよね。失踪したリルルがのび太に見つかってちょっと笑うところも、水たまりに自分としずかちゃんから貰ったペンダントが映るシーンも。ここですぐに仲間になるのではなく、信用しないで、と言えるところがいいですよね。鉄人兵団の侵攻にあらがうシーンは物量差があって怖かったし、ザンダクロスがボロボロになっていくのが胸に来た。しずかちゃんとリルルが過去に行く場面では、博士がリルルの姿になにかを感じ取るのがいいんですよね。リルルの胸の中にある部品から、しずかちゃんたち人間と交流して生まれた感情、心をアダムとイヴに入れるの、これまでのシーンの重みもあって感動的。このとき、ピッポと通信をしているのもいい。鉄人兵団が消えるとき、原作だとドラえもんたちは大喜びしている中でしずかちゃんからリルルのことを聞く、という感じだったが、このリメイクではピッポも消えてしまうため、二つの場面で別れが発生し、それが畳みかけてくる。最後、天使。これはもうリメイクしたからこそでしょう。とてもいいシーン。終わり方が希望にあふれていて美しい。そしてBUMP OF CHICKENの「友達の唄」。沁みる。本当に好き。これ、公開したころに、原作の方のノベライズを瀬名秀明がやったんですけど、めちゃくちゃいいですよ。本当に読んでほしい。こういうノベライズ、続けてほしかったなあ。
・のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜
あっ、映画ドラえもんにつまらないってあるんだ! と教えてくれた作品。序盤で、鉄人兵団のエンドロールに出ていた金魚の世話をのび太がさぼっている時点でだいぶショックだった。見ている最中、当時中学生ながら「これ一緒に来た親、特に父親の方に媚びてやがるな……」と思ったことを覚えている。これは思春期ならではの感想かもしれないが、しかし面白いとは思えなかったのは確かである。ただ、主題歌はいいよね。明るくて好きだよ。