自分がインターネットに出会ったのは2003年、小学3年生の頃だった。母に買ってもらったPSP(PlayStation Portable)を使って、初めてインターネットにアクセスした。
篠田裕輔ら(忍者ツールズ、前略プロフィールなどの運営者)によって作られたザ掲示板、随筆・ザの人といったサービス群を使っていた。つまり自分のインターネットとの出会いは、コミュニティだった。
そこでは、現実世界とは違う自分になりたい消防厨房工房から、いい年をしてガキンチョと馴れ合う大人まで、それぞれが言いたいことをぶちまけて、思い思いにスルーしたり煽りに乗ったりして、人とのつながりやコミニケーションを楽しんでいた。
CGIで配布された掲示板スクリプトに組み込まれたCSSをカスタマイズして、FFFTPで ReJEC.NET という今はもう運営終了されたレンタルサーバーにアップロードし、仲間内だけの掲示板サイトを作り、コミュニケーションを楽しんでいた。これが僕にとってのインターネットだった。
当時のインターネットは、全てがつながるわけではなく、あくまでつながりたい人とだけつながる。リンクを張り合うような、ゆるいつながりだった。お互いの情報が全てわかるわけでもなく、全て見る必要もない。好きなときに好きな場所に集まって、会話をしたり一方的な自己表現をする。それがインターネットだった。
2003〜2007年当時のインターネットに育てられたぼくは、しずかなインターネットと言う場所にすごく魅力を感じている。SNSがはびこる現代において、ひとの目を気にしすぎず、適度に自分自身を表現しながら適度に人とつながりながら楽しむことができる場所。
インターネットは、これでいい。これ以上の機能が必要ないとさえ思う。ランキングやLike数といった、大衆的かつ資本主義チックな概念に汚染されない世界が、ここに残り続けば良いと思う。
応援しています。