人間のすべての営みは「期待とのギャップの調整と解消」だ。
豊かな生活を得たい期待に向かって稼ぎたい欲求が生まれ、労働する
日常生活で「こうだったらいいのに」という期待に対して「不」を感じ、サービスやツールをつくり、利用する
友人や家族、恋人と良い関係でいたいという期待に対して、コミュニケーションを取り、贈り物をしあう
であれば、2パターンの取り組み方があるはず。
期待を実現する
期待を現実に合わせて調整する
しかし、多くの人は「期待を調整する」ではなく、「期待を実現する」アプローチを取る傾向があるのではないか。
コミュニケーション不和の多くも、
❶相手や周りに期待しすぎるが余り、ギャップを感じて辛くなり、一方的に感情や思いをぶつけてしまう
❷ネガティブな感情を受け、そのように振る舞ってほしくないという期待に対してギャップを感じ、反発してしまう という
という負のループが根本になっている。であれば、
どこから期待が生まれているのか
相手や周りに「その期待」を持つことは適切なのか
「その期待」が実現されることは本当に当たり前なのか
期待を無加工で相手に投げることで何が起こりうるのか
などと、「期待」に関連する要素を見つめ直し、「期待を現実には合わせて調整する」アプローチをとった上で、「調整された期待を実現する」という進め方ができると良いのではないか。
そんな私も、すべての人が他者や、物事の構造の理解に努めて自身の「期待」を調整して、無理のない期待の掛け合いによるコミュニケーションが取れるようになることを、期待してしまっている。