せかい

shihatsu
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 最近、ようやく世界との適切な距離を掴めた気がする。

 今年の2月頃から4月頃にかけて、いろいろなことを経験した。本格化した就活に気持ちが追いつけなかったり、それでもやらなきゃいけないことを無心でこなしたり、すこしでも興味のあるイベントには参加したり、好きな作品の舞台化されたものを鑑賞したり、詩を書いたり、詩が書けなくなったり、久しぶりに会う友達と話したり、第一志望の企業から内定をもらったり、した。

 そういういろいろを経て、人は変わるっていうことを知ったんだと思う。もうすぐ22歳になるのに今まで全然腑に落ちてなかったんだなあ。多くの人が当たり前に知っていたことをやっと知って、納得できた。

 私にとっての一番はあの子なのに、大好きなあの子の一番が自分じゃないことに病んで苦しかったけど、それって違ったんだな、って。時間の経過や環境の変化や種々の体験によって、人は変わる。だからあの子の一番が私じゃなくなったことは、ごく自然なことだ。それは悪いことではない。そして変わったとしても、過去にあの子の一番が私だったことや私の一番があの子だったことは、確かにあった時間なのだ。縁があればきっとまた巡り会うでしょう。だから執着は捨てて、お互いに心地の良い関係性になれたらいいな。

 自分にできることは何もない。社会にも会社にも貢献できないし、就活の場で話せるアピールポイントもないって思っていたけど、ほとんどの人が多分そう。それでもやっていくうちに覚えていくのだろうし、できることも増えていくんだろう。だからせめて、興味のあること、好きになれそうなこと、働きやすそうな環境に身を置きたい、できるできないを気にするのはその後だ、って思って就活をして、ここがダメだったら他のどこにも興味がないですって言えるような会社に内定をもらえた。今はきっと大丈夫って思えてる。働くことに希望を持ててる。

 みんなが当たり前に知っていることや持っている感覚が自分にはなくて、それが苦しかったりもするけど、こうやってすこしずつ知っていって、実感して、マシになって、大丈夫になっていくんだと思う。今はそう思えてる。