2022年アニメ化によってすばらしい存在が世に知りわたれる。ぼっちざろっく。めっちゃすき。
作中に登場する結束バンドのアルバム「結束バンド」が非常にすばらしい楽曲であった。中でも個人的に気に入ったあのバンドという曲を簡単ながらに紹介しよう。
あのバンド
この曲は言ってしまえば皮肉や矛盾を含んだ楽曲であると考える。たしかに、歌詞をみると
あのバンドの歌が私には甲高く響く笑い声に聞こえる。
踏切の音みたい
と踏切、いわゆる騒音に聞こえてしまうと言った歌詞で皮肉を歌っている。
ここまでは理解できるだろう。
しかしながら冒頭に言った「矛盾」とはどういうことだろうか?と感じている方がいるかもしれない。
その矛盾はギターのフレーズにある。
サビのギターフレーズでこの曲はチョーキングという奏法が使われている。チョーキングというのはギターの弦を抑えながら上下に振るわせて音程を変えたり抑揚をつけたりするフレーズのことである。そしてこのチョーキング、どうだろう。
笑い声に聞こえないだろうか?
個人的にこのチョーキングというフレーズはギターの奏法や音色において1番、甲高く響く笑い声に聞こえる奏法だと思う。ゆえにこのチョーキングが採用されたのではないかと考えている。
ここまで来るとこのギターすべてが甲高い笑い声に聞こえないだろうか。イントロの歪ませた音色やAメロのリフ,そう思えば思うほど笑い声に感じてくるはず。
また2Aの不協和音にという詩に対して,歪んだベースを前に持ってくるところ、ここもバンドセットにおいて不協和音に1番近い歪んだベースを持ってくるところも連想させるためのアイデアなのではないかと感じる。
「あのバンドの歌が私には甲高く響く笑い声に聞こえる」という詩に対して自身のバンドも笑い声に近いサウンドを共有するという行為、まさに皮肉ではないだろうか。
この詩とバンドサウンドの矛盾そして皮肉がこの曲のすばらしさだと感じた。
結束バンド2022年を代表するすばらしいアルバムの1部を言葉にしてみました。すばらしい楽曲なので是非。