前回に続いて、「100話で心折れるスタートアップ」の感想をひとつだけ述べる。第40話のサンクコストについて。
サンクコスト効果とは、すでに使った費用やコストに対して「もったいない」という心理が働き、合理的な判断ができなくなってしまう現象のことである。
書籍では、リリースしたメディアのDAUが低下してKPIを下回ったが、サンクコスト効果によりピポットできなかったという話だった。
サンクコストはビジネスとりわけスタートアップ界隈で使われるワードだけど、日常生活でも頻繁に起こる。自分の話ではあるが、昨年からトレイルランニングを始めて、休日は山を走ってトレーニングしたり、何度かレースにも出場して走力を高めている。つい最近もレースに出場する予定だった。だが、直前に膝を故障して、泣く泣く辞退した。トレイルランニングはまだマイナー競技であり参加者も少ないため、参加費が高額であることが多い。このときも「参加費がもったいないから無理してでも走ろう」とサンクコスト効果がバチバチ出ていた(笑)
もし、無理してレースに出場していたらもっと怪我が悪化して、重症になっていたかもしれない。ビジネスの場合、金額の桁が違うので一概に言えないが、普段の生活からサンクコストを正しく判断できるよう意識していこう。