*************主要人物************
・堅書 直実
・一行 瑠璃
2027年の仮想世界(A)に存在する。
・カタガキ ナオミ
・イチギョウ ルリ
2037年の仮想世界(B)に存在する。
・カタガキ ナオミ(現実)
・イチギョウ ルリ(現実)
2047年の現実世界(月)に存在する。
*********時系列***********
[現実世界2027年]
・古本市は中止になる。
・ナオミとルリは付き合うことになる。
・花火大会のときの落雷でルリは脳死になる。
[現実世界2032年]
・ナオミは千古教授に出会い、ルリを助けるための方法を知る。
・大学に通いながら、ひたすら研究にのめり込むようになる。
[現実世界2037年]
・300回以上トライして、ナオミは2027年の仮想世界(A)にダイブすることに成功する。
・瑠璃の精神を2037年にサルベージすることに成功する。
・仮想世界(A)から瑠璃を失った影響で自動修復プログラムが走る。
・ナオミはアルタラのリカバリを実行。アルタラの一部が破損する。
・その後、ダイブの影響でナオミが脳死状態になる。
・ルリはその後に目覚め、ナオミを引き継ぐ形で研究を進める。
[現実世界2047年]
・アルタラⅡとして修復が完了する。
・ルリがナオミの蘇生プログラムを開始する。
・ミスズも精神研究者としてそれに協力する。
・こちらも何度も失敗し、同じプログラムを繰り返している。
・7回目のダイブ=映画の時間軸。
[ルリ、ミスズが仮想世界2037年をシミュレート]
・ナオミはアルタラの記録どおりに、2027年にダイブする。
・これは仮想世界から仮想世界へのダイブ。
[ミスズが仮想世界2027年をシミュレート]
・ナオミがダイブする時間より二ヶ月早くダイブする。
・美鈴に協力してもらい、ナオミのブランクデータの除去に務める。
[ルリ、ナオミが仮想世界2037年をシミュレート]
・古本市は直実の努力によって開催された。
・ナオミとは少々違うルートで二人は付き合うことになった。
・落雷はグッドデザインの力によって回避された。
・瑠璃の精神の同調が完了し、ナオミによって2037年に連れ去られていった。
[ナオミが瑠璃の精神を奪取して仮想世界2037年に戻ってくる]
・2027年の瑠璃の精神があることによる矛盾から、自動修復プログラムが走り出す。
[仮想世界2027年でルリが直実に力を貸す]
・自身をグッドデザインにして、直実の力になる。
・このグッドデザインはナオミのものとは違い、進化しているため高性能。
[仮想世界2037年に直実がやってくる]
・グッドデザインの力でダイブした。
・瑠璃の精神の矛盾に加え、直実のアドレスが重複していることにより自動修復プログラムが暴走する。
・瑠璃は精神のコンバートを先に完了させる。
・残った修復対象である直実に全ての自動修復プログラムが向かう。
・身を挺してナオミが直実を守ったことにより、ナオミの精神の同調が完了する。
・生き残った直実はそのまま自身のコンバートを完了させる。
[直実、瑠璃、美鈴は新世界に行く]
・量子演算がループしたことにより、ビッグバンが起きる。
・仮想世界でも現実世界でもないパラレルワールドの新世界が生まれた。
[ナオミは現実世界2047年に蘇生し、ルリに迎えられる]
・終わり。
*************キーワード*********
【器と中身(精神)の同調】
・脳死状態から覚醒する時に、器が自分を思い出すためのガイドラインとしてアルタラに保存されている人格データが利用される。
・脳死直前に近い状態まで精神年齢を合わせること。
・その人本来の人格、精神状態に近づけること。
【アルタラ仮想世界】
・保存されている歴史データは全て現実世界に起こったこと。
【アルタラの自動修復プログラム】
・保存されているデータに矛盾が生じた時に修復する。
・消えるはずの人格データが残っている時。
・同じアドレスの人格データが同一時間に存在している時。
*********各種設定考察********
【ルリの蘇生→2027年で瑠璃の落雷を回避した瞬間に精神を同調させる必要があった】
・花火大会に行って同調率を上げる→落雷により脳死になるためサルベージ不可になる。
・花火大会に行かず、普通に落雷を回避する→イベントが無くなるため同調率は足りず、自動修復プログラムに消されるのを待つしかなくなる。
・回避させた上で、直ちに同調を完了させるためにナオミは直実にグッドデザインを渡した。
【ナオミの蘇生→2037年で[本来の優しいナオミ]の状態で精神を同調させる必要があった】
・ナオミ本来の優しさとは、優先順位をつけずに自分を犠牲にして他人を助けること。
→自分が一番大事にしてきたルリではなく、直美を助けたことによって同調が完了した。
・そのまま現実世界をシミュレートした場合、ナオミの精神はルリを奪い取るという執念の塊になる。
→ナオミ本来の優しさと一致しないため、ガイドラインとして使用することができない。
・精神年齢と脳死したときの年齢を合わせる必要性はある。
→同調させる精神は死の直前状態ではなく、器の本質的な精神状態に近づける必要がある。
・死の直前状態に近づけるだけでいい場合、執念のナオミでも蘇生が可能になってしまう。
→ガイドラインとして、ナオミ本来の精神状態に同調させる必要性があった。
【ナオミが脳死状態になった時期と理由】
・アルタラは現実世界の記録→2037年までナオミは生存し、ルリは脳死状態。
・2037年仮想世界で自動修復プログラムはナオミに襲いかかっていない。
→病室でもルリと直実にのみ襲いかかっている。
→ルリ蘇生後もナオミはしばらく活動できていた。
・ダイブの影響で脊髄損傷から左半身不随になっている。
→ダイブするために現実世界から精神を切り離す必要があった。
→ナオミは脊髄を刺激することで、仮死状態になろうとしていた。
→2047年では技術の進歩によりノーリスクでダイブすることが可能。
・ダイブに成功した時にこれまで以上に損傷し、しばらくした後に脳死になった。
→病室のベッドの脇で、座り込むナオミの描写。
→しおりが傍らに落ちているため、ルリが目覚める前に脳死になってしまった。
→仮想世界では直実の行動が想定外だったためにガイドラインとしての機能(器の同調率)が予定よりも上昇し、記録よりも早く目覚めることになった。
・小説版でルリが「プログラムの研究に15年と133日かけた」と言っていた。
→これはナオミの五年間と、それを引き継いだルリの十年間を合わせてのこと。
【ルリ蘇生後の2037年で自動修復プログラムが走った原因】
・ルリの精神状態が2027年のままで、器と精神が矛盾していたため。
→「あなたは堅書さんではありません」
→現実世界では当然自動修復がないため、ルリはそのまま蘇生した。
・ナオミと直実でアドレスが重複していたため。
→この2つの理由が同時にあった。
【ナオミが持っていたカラスと、2027年崩壊後に直実を助けたカラスは別物】
・前者はナオミが自分で用意したもの。
→グッドデザインは自分が触れている領域にのみ干渉することができる。
→八咫烏なのは、大学時代に飼っていた猫の名前がヤタだったから。
・後者は2047年のルリがダイブしてきた姿。
→グッドデザインは自分が触れていない部分も干渉することができる。
→ナオミが用意したものとは見た目(デザイン)が違う。
・2047年のアバターは仮想世界のものに触ることができるようになっている。