筋トレの中でも、脚トレと尻トレが好きだ。大きい筋肉ゆえに脂肪の燃焼効率がいいからというのはトレーニーすぎる意見だと思うので割愛。わたし的には、成長実感が大きいからだと思っている。
特に、片足で行うスクワット、通称「ブルガリアンスクワット」という種目がわたしは大好きで、このトレーニングがメニューに入ると、ひっそりとシメシメ〜な顔をしている。
このトレーニング、一言でいうとめちゃくちゃにキツい。というか、はじめてパーソナルトレーニングに入会したときは、一回たりともできなかった種目だ。姿勢を維持するのがむずかしいし、重心の置き方、バランスの取り方に慣れがいる。かつ、普通に筋肉への負荷が大きい。
だからこそ、というべきか、できるようになっていく過程での達成感が凄まじいのだ。最初は支えがないと片足でバランスを取れなかったはずなのに、気づいたら重心を安定させることができるようになっていたり。
ただ、12回の1セットをこなすだけで精一杯だったのに、気づいたらダンベルを両手に3セットこなせるようになっていたり。そういうわかりやすい変化がある種目は、頑張りがいがあるから好きだ。
わたしの場合、旅先のホテルでの筋トレメニューに加えてしまうくらいにはブルガリアンスクワット厨である。
と、そんな話をトレーナーさんに伝えてみたところ、めちゃくちゃに引かれた。「いや、僕はまず脚トレきらいっすもん」と全否定。「会員さんの中でも、好きって方はまあ聞かないですしね……その感覚、たぶん相当な上昇志向ですよ」と、褒め言葉なのかすらわからない返答を受け取った。
こちとら無自覚なのだから、それがいいのかはまったく不確定な話ではあるが、ツラいとされている筋トレが楽しくて仕方がないのであれば、それは単純にラッキーだとは思う。
とはいえ、わたしはまだまだトレーニングでの「こうしたい」が多い人間だ。無自覚な上昇志向を武器に、トレーナーさんの知恵を存分に拝借するべく、本日もなお気合いを入れている。