音を奏でている瞬間の自分は好きだ

詩乃 / shino
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人生で一番長く続けていることを考えると、案外いまだに音楽なのかもしれないなと思う。

わたしの音楽遍歴は、5歳〜8歳でピアノ、10歳〜12歳でユーフォニウム(金管バンド)、13歳〜15歳でアルトサックス(吹奏楽)、16歳〜17歳、19歳〜今に至るまでファゴット(吹奏楽)という具合で、まあまあ音楽畑にいるのではないだろうか。

社会人になってから、楽器を演奏できる機会はだいぶ少なくなっており、ときどき時間を見つけては軽く基礎練習をしたり、馴染みの曲を吹く程度。

けれども、それだけではやっぱり寂しい。というか、吹奏楽出身の、かつファゴットなんていう地味代表の楽器の人間にとっては、やっぱり合奏がしたいと思うわけだ。

そんなこんなで、昨年、ついに吹奏楽団に入団しちゃいまして。0人だったファゴット枠が埋まったことに感動されながら、ミスができない不安と戦う日々を過ごしている。

久しぶりに仲間と音楽をつくるっていう経験を通して、改めて、「楽しい」以上に感じることは、わたしという人間の特質についてだ。

わたしは、どうやら自分が思っている以上に、自分の内側にある感情や思考を、「姿かたち」以外の方法で表現するのが好きらしい。

それはたとえば、言葉であるし、写真でもある。今回の例でいえば、音楽だ。身ひとつでなにか表現するよりも、言葉、写真、音、そういったものを介して表現し、届けることに、強い喜びを感じるようなのだ。

加えて、音楽に関しては、やりきれていないという焦燥感がいまだにあるので、遅くやってきた青春を謳歌したい気持ちも異常に強い。わたしは、まだまだ音楽の世界にずっぷり浸かっていたいのである。

仲間と音楽をつくっている瞬間の自分は、きらいじゃない。むしろ、珍しく好きだといえる。まだまだ練習量は足りないし、唯一のファゴット奏者であるプレッシャーに耐えられるほどの実力は伴っていないけれどもね。それでも、精進したいと思えることがあるって、最高じゃん。

今年は、おそらく7月に定期演奏会があると予想されるので、そこに向けてしっかりと鍛錬を積んでいきたいと思っている。必ずいい音楽をつくる。そういう心持ちだ。

はてさて、あわよくば、これを読んでくれているどなたさまも、ぜひ応援しにきてくれよな〜!

@shino74_811
暮らしが好きな旅の人。属性は編集者。もっとも気を抜いて文章を書いている場所なので大した期待はしないでください。