そう、田舎あるある。
バスは一日三本、電車は特急のみ、タクシーなんて存在しない我が地元。
当然、車がないとどこにも行けない。だからひとり一台車を持ってるし、めちゃくちゃ遠い自動車学校に通ってでも免許を取る。
私もそうで、免許をとってからずっと運転してきた。ドライブというか、走るのが好きだったから。
車が無いと帰省が不便だなと、改めて思った。幸いにもいま住んでいる所から地元まで直通でJRはあるけれど、駅から実家までがものすごく遠い。いま調べたら徒歩1時間だった。歩くのはちょっと無理です。
だから帰省のたびに駅まで迎えに来てもらって、送り届けてもらう必要がある。
家族は喜んで送り迎えしてくれるけど、なんならいま住んでるとこまで迎えに来てくれる溺愛っぷりだけど、申し訳ないからあまり言いたくないなと思ってしまうよね。
それで、まぁ、今日見た嫌な夢の話になるんですよ。
空港に行かなきゃいけない。そのためには電車に間に合わなきゃいけない。そのためにはこの時間までに家を出なければならない。
それを、家族にお願いしなきゃいけない。
母にお願いすると、運悪く父の迎えに行かなきゃいけないからダメで。そうすると頼める相手がいなくて。最終的に祖父に頼む、という夢だった。
部屋で寝てる祖父をおこして、伝わらなくなった言葉を何度も言って、少し寝癖のついた頭をゆっくりと揺らして、細くなった足が見えて、ああ、私が覚えている祖父は、病院で寝たきりになったあの姿なんだなと気付いて、とても悲しくなってしまった。
仕事で忙しい父と母に変わって祖父が送り迎えをしてくれていたし、お出かけもよくした。サーカスが来たからって遠くまで連れてってくれたこともある。
そういう寂しい気持ちと、間に合わないことへの不安で、朝からもうめちゃくちゃだったんですよ。やれやれ。