子どもの頃の「得意なことを見つけさせられるフェーズ」で、自ずと苦手なことが浮き彫りになる。わたしの場合は主たるとこでいうと、泳ぐことと絵を描くこと。授業のたびに劣等感を感じたことを思い出す。
そんなわたしも大人になり、つい先日苦手なことを自認するようになった。それは「居酒屋でいい感じのメニューを注文すること。」である。
彼と仕事終わりに待ち合わせ。ちょっと遅くなるから先に頼んどいて、と言われて店内へ。横の卓を見るとどうやらお通しで枝豆が来る。緑が取れることは確定したので、トマトが苦手な彼を気遣い冷やしトマトに惹かれつつもとりあえずポテトサラダ。お腹が空いているのでチキン南蛮も。あとはも一つ揚げ物を頼んどいて待つか、と。
続々と運ばれてきて見渡すと、わたしはマヨネーズフェスに来たのかという光景が広がる。注文したものが揃ってすぐ彼が到着し一言、お腹空いてるがこれはきつい。と。
私も思った。思ったけど認めたくなかった。15分前まではハイになってたんだ。しかし、このポテトサラダとタルタルが並んだ情景は初めてではない。いつかの会社の飲み会でもやった記憶が蘇る。
↑ マヨネーズで占められる卓上
大学生の時ろくに飲み会に顔を出していた訳ではないのに、なんでか「みんなモリモリ食べるよね?!」というマインドが抜けてない。抜けてないというよりか、止まってるのかもしれない。コロナ禍と共に社会人生活が始まり、飲み会ブランクがあったことを言い訳にしていいものか。
またこの「居酒屋でいい感じの注文ができない」という欠点を噛み砕くと、克服に必要な要素が明確になった。
・推察力(揚げ物にはタルタルついてくるかも、ポテトサラダはタルタルにジャガイモ入れたやつだな、という思考に至らない)
・店員さんとのコミュニケーション(店員さんに聞けば良い。これにタルタルは付いてきますか、と)
・洞察力(あまりお酒が得意でない彼は必ず炭水化物は食べたがる、それを見越したイントロにしないといけない。)
というか、チキン南蛮頼まなければよくね?
2人して胃もたれの中就寝。情けない。次から梅水晶ときゅうり…と呟きながら入店するこもを忘れない。そして私が1人で注文しようとしていたら、どうか店員さんに肩を持って「お前は!アラサーだ!」と訴えかけてほしい。