粉vs人間

詩走
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春の陽気が心地よい1日。

かき氷を食べに吉祥寺に向かうため、外出。駅に着くや否や、急にパートナーのくしゃみが止まらなった。そうか、花粉の季節か。身体よりうんと小さい粉に翻弄される姿に、同情といたたまれなさを感じた。

実は私は小学生の頃に花粉症を克服した。当時は3月前からマスクを必ずつけ、必死の抵抗をするも鼻をズビズビすすっていた。同じく被害者の母が見兼ねて鼻炎に効く薬を買ってきてくれた。で、これが本当に訳がわからないのだが、この頃の私は錠剤を飲むことにハマっていた。恐らく何粒もまとめて飲む父の姿を見て「大人っぺぇ〜」と思ったのだろうと推察する。このブームと相まって、私は鼻炎の薬を欠かすことなく半年ほど飲み続けた。驚くことに、翌年ほとんど花粉症の症状はなくなり楽に過ごすことができるようになった。以来成長と共に体質が変わったこともあるだろうが、春という季節に嫌悪感を抱くこともなくなった。

つまり私は卒業生。もう卒業してるけどさ、部室遊びにきたよ。懐かしい〜このホワイトボード!みたいな。対してパートナーは可哀想なことに上京してきて最近症状が出てきてしまった新入生。花粉はともかく私の懐古うざ先輩ムーブに拒否反応を示し始めた(理解の言葉をかけるが、無視されるようになった)。あと1ヶ月の辛抱だ。