書架句会:1回め_あかるい水辺

書架 青と緑
·

はじめての書架句会。鈴木さんと、とりあえず4人いれば成立するので…と弱腰でいたけど、満員御礼開催の運びになった。書くことは面白い。みんな書くことに興味あるよね、そらそうよねと勇気づけられる。

鈴木総史さんが、書架句会のことをご紹介くださっている。

芹と名がつく賑やかな娘が走る

題になってる句は、俳人のふたりの選が入った句。わたしもいいなあと思いつつ、評は別の5句に投じた。でも、評を聞いてこの句の体感が変わった。選評がとても印象的だった。

評は、評者がどんな形で対象の作品(俳句、短歌、本だったり)を受け止めたかということを言葉に出すことだと思っている。読むときの解釈の道筋を明かして、その通り道の風景のことを、その道の上に何が見つかったのかを伝えることだよなあと改めて思う。

同じ道を通ってきたはずなのに、評を通してみるとさっき見えなかった明るさが射しこんでくる。わたしがぼんやり歩いていた路地裏から、ひらけた川辺が見えていること、水辺に繋がる道があることを教えてもらう。

芹というのは、水辺に咲く花なのだそうだ。それだけおぼろな知識で知っていた。それだけだったので景があまり立ち上げられなかった。でも、山口さんが水辺の植生にふれた後、水面に日が照ってきらきらとしている印象があること、水辺には明るさがあることを言われてぐらっと景色が動いた感じがした。

この評を聞くまで意識していなかったけど、どうやらわたしは、水辺に翳りのイメージを持っているらしい。

水辺を明るさと近づけて読みはじめると、この句の発光しているところに目がいった。春のまだ硬いひかりが反射している景色に目がいった。その中をかけているこの賑やかさが素朴に感じられた。ネットに芹と入力すると、画像が表示された。水辺と入力する。水辺が明るいなどということがかかれたサイトは表示されない。

芹は小さな白い花の集まったような花冠をしている。風に動くその花冠を思い浮かべる。

データ

3/2(土)10時〜12時 晴れ

参加者/熱田俊月、日下踏子、蹴衣、鈴木総史(司会)、檀、都丸、中村梨々、山口遼也(五十音順)8名

●未発表扱いの句会です

●こういう歌会

青と緑の歌会では事前に語句投句。当日は少し読む時間をとって、5句選をします。自分が選を入れた句について、評をします。それだけ。自分では日本一敷居の低い歌会かもしれんと思っています。

@shoka
書こうとすると思い出す