青と緑の歌会:2回め_やわらかさ

言葉以外の表現

今回は参加者中5名がはじめて詠んだ短歌、初めての歌会。

初めての場所にしてもらえてうれしい。

初めての方ばかりだったけど、技巧も言葉選びの面でも面白いものが出て、意外なことに分かち書きや行分けの効果について話しがおよぶ。

初めての歌のおもしろさ

短歌を最初にはじめてから結構な時間が経ったけど、こうなってくると、よほどのことがないと短歌は一行で書くし、説明できるときしか分かち書きは使わない。

今回は初めて短歌を詠んだ方から2行分け、分かち書きの作品を出してもらった これが成功しているかどうか、ということでたくさん話をした。

夕暮れの空を詠んだ歌だった。

一行目は上空から地上近くに向けの色の変化のグラデーション。地上近くを「裾」と表現してあり色の名詞の体言止めで三句切れになっている。

二行目、かおりのことが言われて詠嘆で終わる。

近年行分けの短歌は珍しいことに触れ、この表現について鑑賞した。

こちらも初短歌、初歌会の参加者から、空のの色に沿って色が配されていること、裾ということばに表現される色で一行目が終えられていることで歌が風景のかたちになっていることを指摘していただく。

また、二行目では風景が変わって、主体の姿にフォーカスがあたり、また地上から離れた少し中空のあたりにただよう「匂い」、顔の高さが想像されるという評でまとまった。

短歌を少しつづけていると使わないという選択をしている技法も、内容によって、また評によってやわらかいゆたかな読みに行きついて、固定観念があったかもしれないと思い当たる。

初めての人の柔らかさが楽しい会だった。

初めてのことを怖がらないというのは面白いことだ。

データ

2/23(金祝)10時〜13時 雨

参加者/潮未咲、榎並園子、日下踏子(司会)、コナカキエ、寿公子、檀、吉田縫、わたし(五十音順)8名

●未発表扱いの歌会だけど、それぞれの歌からすこしだけメモしておきます。ワンピース、しゃぼんだま、メレンゲ、日々、薄桃、雨音、「そして」、てのひら(掲載順)

こういう歌会

青と緑の歌会では選はありません。漢字のよみを確認して、一首ずつ読み上げたら、詠み手は伏せたまま順に一首評をしていきます。ぜんぶを読み終えたら詠み手を公表し、できたら作歌意図をすこし明かしてもらいます。それだけ。自分では日本一敷居の低い歌会かもしれんと思っています。

@shoka
書こうとすると思い出す