子どもが小さな頃、本が読めなくなった。
2歳差3人育児で本を読む時間と体力がない という理由以外に、字を目で追っても内容が全く頭に入ってこなかったのだ。
小さな命をおっぱいで繋いでいく日々。当時動物全開モードの私の体と頭は、たくさんの文字の連なりを受け付けることができなかったのかもと思う。子ども=自然と体当たりで向き合う毎日には、言語モードの私はあまり必要とされていなかったのではないか。(これは超個人的な振り返りと考察です)
絵本は大丈夫だったんだ。子どもと布団に入って2冊声を出して読むのが、寝る前のお決まりだった。
数年前くらいから徐々にエッセイなど読めるようになって、今はふと思い立った時に気軽に本を開いている。(体力的に余裕のあった日の夜、お風呂やトイレの中、煮込み料理をしている台所のはじっこで)
本を読むことは、誰にも邪魔されない、書いた筆者との静かで楽しい出会いだから義務でもなんでもない。読めたからって偉くも賢くもなんともない。ただ好きだから読む、その人とその物語りを知りたいから。私の本読みのかたちは、それだけ。
※写真は今月読みたい本