ありがと、ありがとねー

shokoyamaguchi
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Adobe Fresco / コミックペン 水彩 ラウンド 細筆 / 絵:再掲

夜、私とオレオが寝ころがっている布団に次女がさささーっとやってきて、早口で教えてくれた。散歩中知らないおばあちゃんとすれ違った。その人はオレオを見て「かわいいねえ、かわいいねえ、最初怖いと思ったけどかわいいねえ、ありがと、ありがとねー」って言った。横断歩道で別れて、道の向こう側に渡った後も、おばあちゃんは「ありがとねーありがとねー」ってずっと言っていたって。オレオ、芸を披露するわけでもなくただ歩いていただけなのに。すごいねと次女と笑い合った。存在そのものが誰かを幸せにしちゃうんだから。赤ちゃんもそうだよね。大人もみんな赤ちゃんだったのに。みんなずっとそうなのに。人間もTo do(=何をするか・したか)だけでなく、To be(=そこにいること・あること)がもっと大切に大事される世の中になるといいのに。

@shokoyamaguchi
描いたり作ったりする人。子どもと元保護犬オレオとの暮らしの記録。1982年生。津田塾大学学芸学部英文学科中退。休学中セツモードセミナーに通いドローイングを学ぶ。オーガニックカフェ勤務や半導体輸入商社の英文事務職を経て2021年〜動画デザインイラスト制作を始める。臨床美術士5級。読書・料理・音楽・映画・動物・ドライブ・旅が好き。最近自然農の家庭菜園をはじめたばかり。