小麦粉に助けられる

shokoyamaguchi
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・朝のご飯がない。冷凍ご飯のストック、パンもうどんもない。しゃもじが突っ込まれた空の炊飯釜を横目に、そのまま力尽きて寝てしまった昨夜の私よ。あの時えいっと踏ん張って米を研いでいたら。早起きできなかった。すべてを花粉症のせいにする。。とにかく何か用意しなくては。ご飯が炊き上がるまで早くて40分。あと45分で子どもたち登校だから、無理無理、間に合わない。こんな時は小麦粉頼みで、卵と牛乳、砂糖、ベーキングパウダーがあればできるパンケーキ。起きてこない次女に「起きてー」と声かけしつつ超特急で生地を焼き、途中登校班メンバーへの連絡を返し、最後ハムとチーズをのっけ食卓に出し、皆パクパク食べ元気に出て行った。嵐のようだった。頭ボサボサだが、朝の行事ひとつ終わる。

・小麦粉を切らさないようにしておくと何かと役立つ。今日のように米がない非常時(!)にレスキュー隊となり助けてくれる。半端な肉とキャベツでお好み焼き。味噌汁やスープにすいとん。スコーン、クレープができる。お金のない学生時代に編み出された力技だ。懐寂しくとも時間はたくさんあり、体力も今に比べたら無限にある毎日だった。なかったらないでいろいろ工夫するくせはこの時からなのかもしれない。

@shokoyamaguchi
描いたり作ったりする人。子どもと元保護犬オレオとの暮らしの記録。1982年生。津田塾大学学芸学部英文学科中退。休学中セツモードセミナーに通いドローイングを学ぶ。オーガニックカフェ勤務や半導体輸入商社の英文事務職を経て2021年〜動画デザインイラスト制作を始める。臨床美術士5級。読書・料理・音楽・映画・動物・ドライブ・旅が好き。最近自然農の家庭菜園をはじめたばかり。