呼。

神夜 翔
·

君の気配を探す。

君の声を探す。

そうして僕は、あと何百年、何千年と生きていく。

例え次の君が約束を忘れていようとも、僕さえ覚えていればそれで何も問題はない。

深く呼吸をして、僕はそっと君の名前を呼んだ。

息は空気に混じり、声は草と花を撫でて地面に落ちた。

弔いの、名なのだ。

弔いなど、ないのだ。

@show_k
言葉、文字の音。