『ナミビアの砂漠』
君は悪くないって大声で言う私も私のまま走るよ
* * * *
かなへ
もうてっきり友達になったような気分でいたんですが、私はあなたの何者でもありません。
一度あなたを映画の中で見ただけです。
映画の中のあなたはとても輝いていて、同時に小さい傷も大きい傷もたくさんありました。
たくさんたくさんありすぎて誰につけられたか、いつつけられたかもわからないのに、声を上げていてかっこよかった。
痛みに鈍感にならないことは生きるということに誠実で、真っ当なこと。
ばかなふりして、気づかないふりして、見なかったふりして、忘れて、
現在を(表面上)平穏に生きていくにはそういうことが必要で、それが良しとされているのは誰かに都合が良いから。それだけです。
“性格が良い/悪い“ってよく聞く表現だけど、そんなの“性格が(誰かや社会にとって都合が)良い/悪い“ということでしかない。
他者のために自分を殺したり歪めたりする必要なんてない。
自分の感情を優先していい。
自分だけの自分を抱きしめたままであなたはずっと光っています。
映画を通してだけど、あなたに会えてよかったです。
でも、いつかどこかできっと会える気がしています。
その時は友達になれたら、うれしいです。