『HAPPYEND』
光れなくされた星たちハッピーエンドの向こう側に手を伸ばす
* * * *
いまにも壊れそうな今。
視界はずっと薄暗いけど、ていうか生まれてからずっとこれだから暗いとかよくわかんないけど、現状より明るくなる選択肢があるなんて思えない。
もうほとんど全部諦めている。
近く災害が起きて生活はめちゃくちゃになるだろう。
わたしたちはいつだって管理者に管理されるひとつの点だ。
監視されて記号になって、死ぬ。
迷惑になるから?安全のために?規則を守らないから?生まれた国が?性別が?望ましい姿ではないから?
もっともらしい理由をつけて、わかったような素振りで、まったくわかってないのに線を引かれる。
いつも管理者はわかってくれない。なぜならわかろうとしていないから。
わたしたちは生きている。
生きている、点。
生きている。
点滅する。
光ったり消えたりする。
動く点P。
血液は巡り、細胞は生まれ変わり、爪も髪も伸びる。
なにかをきっかけに笑ったり泣いたり怒ったりもする。(みんなしなくなっていってむなしいけれど。)
生きている実感を得るのはむずかしいことだろうか。
たえず変化していることを自覚することは、行動することは悪いことだろうか。
わたしは、わたしをふくめたこの星の無数の点がそれぞれ自由に発光していくさまをみたい。
すべてを諦めて、でも諦めたからこそ、やっぱり諦めたくないとおもう。
きっと少しでもこの場所が明るくなることがあるはずだと信じたい。
それが誰かと袂を分かつことになっても、またどこかの地平でいつも通り笑える日がくる。
朝日の中で臆面なく、愛してるよ、と叫ぶ日が。