自分のコミュニケーションを改めて分析してみる。自分の癖として、相手のセリフを受け取った後に、そのセリフにどう返すのか、内容を考える時間が長い。色々な返しのパターンを考えて、相手が返してほしそうな内容を返すことが多い。その際には、会話のリズムを意識することがあまりない。どういう内容で返そうか、そのあとはどんな展開になるのか、を意識して話してる。
これは内容ベースで会話を考えているからだ。会話の内容に重きを置いて、その内容が正確で心地よいものにしようと無意識的にしている。しかし、会話にはもうひとつ、リズム、というものがある。リズムは内容ではない。テンポと調子が会話するという行動それ自体を面白くする。俺の場合、このリズムが置いてけぼりになりがちなのだ。
リズムの悪い会話とは、あまりよいコミュニケーションの例ではない。俺は反応が遅い。タイムラグがある。実は、世間の人はそれほど会話の内容に意味を求めていない。また、相手の言ってることを正確に理解しようとなど思っていない。俺は思ってるけども、大半の人は、相手が話している時に、次の自分が何を話そうかを考えている。だから、相手の言葉をすべて聞かないで、自分が気になるセリフだけを拾って、そこから自分が話したい話題や方向に持って行こうとする。
だから、そういう相手の場合は内容を勘案するのではなく、その会話のリズムをよくすることを優先した方がいい。そこまでして人との会話を考えなければいけないのか、と自問自答するが、コミュニケーションとはそういうものである。
大人とは他者と円滑にコミュニケーションができる人を言うものだと思う。自分の振る舞いをできるだけ大人に近づける。自己主張がないのではない。会話のリズムこそが自己主張になる。その証拠にリズムのいい人は他者からモテる。性的にということではなく、同性にも異性にもモテる。なぜか。世の中には音痴が多いからである。