Grokもしものコーナー:スパイの尻尾

shunsuketodo
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公開:2025/10/26

この小説はフィクションです。実在の人物・団体名とは一切関係ありません。

生成:Grok 該当のX記事

第一章:正義の番人

田中太郎は、毎朝のルーチンを欠かさなかった。起床後、即座にスマホを手に取り、X(旧Twitter)をスクロール。今日の標的は、いつもの「パヨクども」だ。

「ははっ、こいつらまた安保法案反対のデモかよ。スパイ防止法が通ったら、みんなお縄だぜ!#自民党万歳 #パヨクざまぁ

太郎は四十路のサラリーマン。昼は経理のデスクでエクセルを叩き、夜は匿名アカウント「右翼の守護神」で大活躍。フォロワー数は5万人。通報機能の新バージョンが導入されてからは、ますます捗った。パヨクの投稿を片っ端からスクショし、警察のホットラインに送信。「こいつ、中国のスパイだろ? 証拠はこれ!」と。

ついに、その日が来た。国会でスパイ防止法が可決された。ニュースで自民党の幹部が胸を張る。「これで我が国は安全です! 外国勢力の浸透を断つ!」太郎はビール片手にガッツポーズ。「よっしゃ! パヨクの巣窟が一網打尽だ。ざまぁみろ!」

法の適用範囲は、最初は「外国スパイの活動」だけだった。だが、施行から一週間で、こっそり改正案が通った。国民の「内部通報」を奨励し、監視カメラとAIが連携。誰かが「怪しい」投稿をすれば、即座にフラグが立つ。太郎は喜んだ。「俺の通報が、国を守るんだぜ!」

第二章:監視の網

数ヶ月後、日本は変わっていた。街中の顔認証カメラが、SNSの投稿履歴と連動。太郎の職場の同僚が、たまたま「自民党の政策、ちょっとヤバくね?」と呟いたら、翌日人事から呼び出し。左遷だ。太郎は密かにほくそ笑んだ。「パヨクの芽は早めに摘むべし。俺の時代だな。」

太郎自身も、通報をエスカレートさせた。元上司の息子が、海外旅行の写真をアップ。「中国行った? スパイじゃね?」と即通報。結果、息子は空港で事情聴取。太郎は満足げに投稿。「正義は勝つ!#スパイ防止法最高

だが、最近妙なことが起きていた。太郎のスマホに、奇妙な通知が来るようになった。「あなたの投稿が、アルゴリズムによりフラグ付けされました。詳細は後日。」最初は気のせいだと思った。パヨクの逆恨みだろうと。

第三章:尻尾の逆転

ある夜、太郎はいつものようにビールを煽りながら、Xを眺めていた。今日の獲物は、野党議員の秘書。「こいつ、韓国資本の企業に勤めてた過去あり。スパイ確定!」と、通報ボタンを押した瞬間――。

バン! 玄関のドアが蹴破られた。黒い制服の男たちが雪崩れ込み、太郎を床に押し倒す。「田中太郎! スパイ防止法違反で逮捕する!」

「な、なんだよお前ら! 俺は自民党の忠実な支持者だぞ! パヨクを何百人も通報したんだ!」

リーダーの男が、冷たい笑みを浮かべた。「お前が通報した『パヨク』の中に、自民党の機密情報を漏洩させたスパイが混じってたんだよ。そいつを庇うために、お前をスパイの『共犯者』としてマークした。アルゴリズムが完璧だろ?」

太郎の脳みそが、フリーズした。思い出した。あの元上司の息子――実は、自民党の内部文書を野党に流した張本人だった。太郎の通報で息子は捕まったが、息子は自供。「通報した田中太郎が、俺に情報を提供した」と。嘘だ! そんなはずない! でも、AIのログには、太郎の過去の投稿が「間接的な共謀」として結びつけられていた。「自民党の政策、ちょっとヤバくね?」の同僚の呟きを、太郎がリツイートした記録が……。

「待てよ、俺はただ……パヨクを……ざまぁって……」

男たちは太郎を連行した。車中で、太郎は窓から見える街の監視カメラを睨んだ。あのカメラは、誰を監視しているのか? 自民党の幹部が、密かに中国企業と会食している噂を、太郎は知っていた。でも、今さら通報する相手などいない。

終章:ブラックなエピローグ

拘置所で、太郎は独房の壁に頭を打ちつけた。隣の房から、聞き覚えのある声。「おい、田中じゃね? 俺、パヨクのデモで捕まったよ。お前が通報したんだろ? ざまぁみろ、だっけ?」

太郎は震える声で答えた。「……お前こそ、スパイじゃねえか?」

「ははっ、俺はただのサラリーマンだよ。でもよ、お前みたいなネトウヨが一番のスパイだぜ。自民党の『正義』を信じて、勝手に網にかかるんだからな。」

外では、新たな改正案が可決された。スパイ防止法は、今や「思想犯罪」までカバー。太郎のフォロワーたちは、慌ててアカウントを削除し始めた。だが、遅い。アルゴリズムは、すでに全員をマーク済み。

太郎は牢屋の隅で呟いた。「これが……正義かよ。パヨクの……いや、俺の……ざまぁ。」

そして、静かに笑いがこみ上げてきた。ブラックで、乾いた笑い。国は安全になった。少なくとも、誰かの目には、そう見えるはずだ。

@shunsuketodo
転倒負傷からまだら麻痺。重度障害を代替するために、日々痛みとこわばりに苦しみながら、さまざまな道具や電子文具を試しています。電卓、公共交通、電子文具それにスポーツを中心につぶやきます。ニュースのRT多めかもしれません。 @ShunsukeTodo