マンスフィールド・パークで暮らす人々の人間模様を描いた小説
貧しい大家族のプライス家から伯父伯母であるマンスフィールド・パークのバートラム家に引き取られることになったファニー
親しんだ家族から離され置かれた立場もあって常におどおどしていたけれど、優しい従兄弟のエドマンドが彼女の心を解していく
マンスフィールド・パークで過ごして数年して、近所の牧師館にクローフォド兄妹が暮らすようになって今までの日々が変わり始めていく…
クローフォド嬢に恋するエドマンドを見て複雑な思いをするファニーなのであった
そんな中サー・トマスがいない隙に長男トムたちが引き起こした演劇騒ぎでわちゃわちゃしてる中、サー・トマスがいきなり帰ってきてさぁ大変!
とはいえそこからファニーの運命も動き始めるのであった
控えめながらもしっかりしていて周りをちゃんと見て判断するることができるファニーとそれを評価しているエドマンドとサー・トマスのやり取り、実兄のウィリアムとの久しぶりの再会ににほっこりし、倹約に命を賭ける嫌味な未亡人の伯母ノリス夫人と無気力な伯母レイディ・バートラムが物語にいい味を出している
クローフォド嬢とも親しくなる中、エドマンドを見るファニーの苦悩がなんとも切ない
「俺の口説きにも靡かない?へー面白いじゃん」状態でファニーに言い寄る色男クローフォド嬢の兄ヘンリーをどうあしらうか…
ヘンリーくんは日頃の行いがね…笑
巻末の当時の慣行と風習の解説も一読の価値あり