012 「普通という異常 健常発達という病(兼本 浩祐)」感想

sikako
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いわゆる「健常発達(定型発達)」の人は自分が好きなことより周りの人にどう思われるかに目を向けがち

それも度を越すと「障害」なんじゃないかということについて書かれた本

精神医学的要素よりも哲学的要素のほうが色濃く書かれているから、テーマから道が逸れていく気がして、読んでてあれあれ?ってなる

「私」がどう形作られているかという前提がわからないと話が進まないから仕方ないのだが

そもそも「私」という存在を形作っているのは周りの人たちからの眼差し(「いいね」)であって、それがなくなると「私」が外の世界の中に溶け出してしまうような気がする

だからこそ昭和の時代は世界の向こう側に揺るぎない「私」を求める(またはこちら側の物語の一部になる)事で、平成令和の時代は属するコミュニティで「いいね」を浴び続ける事で、外の世界に溶け出さないように繋ぎ止めている

表の建前ではいい事を言ってても裏の本音では何を思っているかわからないバトルフィールドを生き抜かないといけないなら、自分はメジアンからはみ出た見えない存在として扱われようが健常発達的コミュニティに所属するのを諦めようと思った

(本では善意で荷物を持ってくれる同級生と腎臓を移植してくれる両親が例示されていて、なんちゃってシェーマLで解説されている)

健常発達的コミュニティに属するのを諦めたところで、属せない苦しみは付き纏うのが辛いところ

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