ハート

silentcafe
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2024/03/02

明日、婚姻届を役所に提出する。

ここ最近、不安な気持ちが大きかった。

仕事のこと、お金の事、生活の事、それらがごっちゃになって

胸の中に押し寄せた。

そんな中で少し心が軽くなる出来事があったので記録しておく。

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その日は昼から雨が降る予報だった。 

車で会社にむかうと早く着きすぎてしまうから

公園の駐車場に車をとめた。

駐車場の奥の方で、見覚えのある赤いフィットが止まっていた。

それは会社の中間管理職で、ここで一服してから出勤していることが

最近、私の中でわかってきた。

気が滅入った。

狭い車内で孤独を吐き出してる人間がごまんといるであろうことに。

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誰もいない公園を一周した。

途中で老人とすれ違い、すこし羨ましいと感じている自分がもどかしい。

こんな風に毎日、朝の空気を吸って

のんびりと歩けたら・・・と考えてしまう。

老人からしてみれば、

ふざけんなよ!

こっちは毎日、物理的に死にかけてんだよ!

と、怒鳴られてしまうだろうが…

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誰もいない遊具はさみしく見える

嘴の黄色い鳥たちが何かを啄んでいる

(あとでムクドリだということがわかった。)

一歩、踏み出すと

鳥の鳴き声がかわるのが分かる。

食事の邪魔になるのが嫌だ。

目線はむけない。

だれもいない遊具の近くの

水溜まりを写真にとった。

雲の切れ間から太陽がのぞいていたのかもしれない。

風が吹いていて

ポールの旗がはためいている。

視線をさげると

地面に大きなハートが書かれていた。

それをみたとき、なぜかグッと心が楽になった。