240823

塩釜焼き
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昨日の夢を見て以降、なんとなくやましい気持ちになってInstagramやXで公式から流れてくる岡野昭仁のことを直視できなくなった。阿呆。

昨日の日記には意図的に、夢の中の昭仁さん側のリアクションを記載していない。夢の中とはいえ自分ひとりで独占したかったから。記憶はいつか薄れていくので、書き記さずに独占した夢の中の岡野昭仁の言葉や表情は、いつか私からすべりおちていく。その頃にはいつも通り、ポルノグラフィティ公式に「いいね」を押しているでしょう。

昨日行くのをサボったので、今日は絶対に郵便局に行かなければならなかった。せっかくなので家から3番目に近い郵便局まで歩いていくことにした。なるべく暑い時間は避けたかったのだけれど、昨晩の余り物(出汁豚しゃぶ)をうどんにしてお昼ごはんにしているうちに結局家を出るのは13時すぎになってしまった。

Webラジオ「ありっちゃありスパーク」で原宿さんとおすしさんがドラマ「地面師たち」の話をするのを聴きながら炎天下の坂道を登った。元になった積水ハウス五反田事件が起こった当時、私が勤めていた不動産屋の社長はセキスイの地域担当と仲が良かったので、営業に回ってきた担当に対し「大変そうだねぇ」と声をかけて二、三言社内の事情をぼかして話していたのを思い出す。

郵便局で目的を済ませるのに3分も時間はかからない。このまま、また炎天下を帰宅するのもつまらないので、郵便局近くの公園に足を伸ばした。

敷地規模のわりに豪華な滑り台やアスレチックのある公園だったけれど、とうぜん酷暑の14時に遊んでいる子どもも遊ばせてる親もいなかった。湧水が出ているという池をぐるりと一周回ったが思ったよりも「綺麗」という印象はなく、どこから水が湧き出しているかは分からなかった。ただ、普段見かけることのない魚が泳いでいたので水質はそこらの川より綺麗なのだと思う。

▽帰宅してからGoogle画像検索をかけたところ、おそらく「オイカワ」のオスのよう。

この一匹しか姿が見えないので何度かシャッターを切ったのだが、カメラを下ろして去り際、彼の影に隠れるように深いところでメスが一匹泳いでいるのに気がついた。水面のオスが深く潜って、二匹は岩の影へ流れて消えた。

ほんのちょっと陽の下で棒立ちになっていただけで情けないくらい汗だくになってしまった。身に付けていたオレンジのシャツのデコルテ、背中、湧き下、ウエストの全てが濡れて変色してしまっているのが恥ずかしい。少し身の危険すら感じてコンビニに駆け込もうとした最中、道の向かいにお洒落なカフェの気配を感じた。汗だく・髪ボサで入るのは憚られるようなお店に感じたが、看板に書かれているメニューの美味しそうさとエアコンの効いた空間で座れるという魅力に抗えずフラフラお店に足を踏み入れた。

すごくいいお店だった。

お昼も食べて出ているしあまりお金を使うのも……と思っていたのに、ノンアルシードルとベイクドチーズケーキを頂いたらすっかりその味に魅了されて、結局白ワインのグラスと前菜盛り合わせまでいただいてしまった。前菜の盛り合わせ、これで650円なのありがたすぎる。

ここでも「ありスパ」を聞きながらぼうっとしていたら、だいぶ汗が引いた上に服も乾いてきて助かった。結局1時間半くらいお邪魔させていただいた気がする。

お店を出るとき「暑い中ご来店ありがとうございます」と声をかけられた。つい「汗だくで入店してしまいすみませんでした」と謝ってしまった。

カフェを出て、近くに流れる小川沿いを駅へ戻る方向に向かって歩く。ついでにこちらの方面で気になっていた銭湯、開いてないかな~と寄ってみたのだが、たまたま不定休にあたっていたようで。残念。

その後は、コンクリート舗装された浅い小川で身を冷やす鳥たちを眺めながら帰路に着いた。そこらで見かける鳥たちは普段、こうやって涼をとっていたのか。

▽足を冷やすハト

▽同じくハクセキレイ

▽水から上がり、身体を震わせて水を飛ばすカラス

偉大なる関東平野で育ったうえ東京に出てきてからも平地に住んでいたので、武蔵野台地の端に位置する今の居住地には引っ越して数ヶ月経つが未だに慣れない。慣れないどころか、どこに行くにもアップダウンを経由しないとたどり着かない自宅の立地に対して明確にクソがよと思っている。ただその一方で、そこらにうっすらと夏の山の気配が立ち込める街に対して不思議なノスタルジーを感じている。真夏が終わる。