17年ぶりに新刊が出たということで復習したくなって姑獲鳥の夏を読み返した。最後に読んだのは何年前かさえも忘れた。
「百鬼夜行陽」以外は学生時代に全巻揃えているが、開かずの引き出しに収納しており引っ張り出すのが大変だ。
だから電子書籍版を再購入した。電子書籍で小説を購入するのは初めてだったが難なく読めた。
百鬼夜行シリーズに対する思い入れは非常に強い。
多感な時期のお守りはあのレンガ本だった。
なかでもシリーズ一作目である姑獲鳥の夏は十数回は読んでいる。シリーズの中ではページ数が軽めだし、何より私が関口巽を偏愛していたためだ。
読む実家ってこういうことだな。
何に対してでもそうだが、感想文が本当に苦手なのでこんなアホな事しか書けない。
読んでる間に思う事はあるんだけど、終わればなにもまとめられなくなる。
ただ、自分と年齢の近くなった関口は記憶の中のよりおどおどしてないしコミュ力も壊滅的なわけではないなとは思った。
まあ姑獲鳥は一作目かつ関口視点だけで進むから彼のうだつの上がらなさの描写がまだあっさりしてるだけかもしれない。
久遠寺涼子の解像度がかなり上がった気がする。コミカライズ版を一巻だけ持ってるからかな。
夏の夜とかに読んだらもっと最高だったかな、と思ったけど昨今の猛暑加減じゃ情緒なんて感じる余裕もないだろう。エアコンガン効きさせないと死ぬし。
そういう事にも17年の時の流れを感じてちょっとセンチメンタル。
ネット環境がなかった当時はわからなかった単語や時代背景も今は簡単に検索できていい。戦中?〜戦後しばらくは蕎麦の値段も法で固定されてたとか知らなかった。面白い。
しかし全巻買い直しとなったら2万くらいになるな。いつ鵺に辿りつくんだろう。そこらへんはお財布と相談だ。
再アニメ化とかは…?
昭和中期コンテンツって今受ける気がするし、ネトフリで再アニメ化しねーかなと思ったけど無理か。蘊蓄中の絵面がかなり厳しい気がする。フリップボード持たせるわけにいかんし。
ていうか漫画化以外のメディアミックス微妙なのかなーやっぱ。匣アニメもリアタイで見てたけど正直しっくりこなかった。
ただ、同じスタッフ?が作った青い文学シリーズの走れメロスはめっちゃくちゃ良かった。あれはまたどっかで再配信されるべき。
おい!
そういえば他人に百鬼夜行シリーズ薦める時に魍魎関連を紹介する場面を結構みかける。
魍魎は確かにメディアミックス多いから入りやすいんだろうけど…。
おい!姑獲鳥が全てのはじまりやろがい!!!
と思ってしまう姑獲鳥過激派。
まだ他人にお薦めできる厚さやど、姑獲鳥先に読ませいでか!!!
私も巷説は後巷説から読んでしまったけど、知ってたら刊行順に読みたかったよ!