マイクラ肝試しに思いを馳せる

しずねの小径
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公開:2024/9/5

夏だ!

ホラーだ!

マイクラ肝試しだ!

今年の「マイクラ肝試し2024-ぼくらの夏やすみ-」のPVが先日公開されてテンションが上がったので書きました。(この下に続く駄文読むよりもこのPVを5000兆回再生して欲しい)

最近の日本の気候だと10月初めくらいまでは夏と言っていい気温が続くので、この企画が9月の開催であることに何も疑問を持たないようになってきた。(学生は9月いっぱいまで休みな人多いしね)

現実世界では、やれ入っちゃいけないだの、蚊がやばいだの、暑いだのと問題がポコポコ出てきて無許可でやると絶対に怒られる肝試しだが、マイクラ世界であれば別の話。

バニラで作り込まれたマップ、細かなホラーギミック、恐怖心を煽ってくるストーリーの三拍子が揃った大型企画。

マイクラ肝試しの運営であるクーさんとスタッフさんが実に半年以上の時間をかけて作り上げたマップを、ゲーム実況者やVtuberのみなさんが挑戦する夏最大のイベントのマイクラ肝試しの季節がやってきたぞー!

夏とホラーと日本人

残念ながら筆者は肝試しをリアルで経験したことがないが(意図せず肝試しとなって散々怒られたことはある)、日本人の性か、夏と言われるとホラーの類が頭に過ぎる。

世界的にも怪談話が盛り上がる時節というのは一定の季節性があるような気がするのだが(アメリカはハロウィン、イギリスは冬など)日本においては夏が最も適した季節に思える(次点で冬の雪山だろうか?)

夏が怪談の季節になった所以について、折口信夫は「江戸時代に歌舞伎で幽霊が出てくる演目が多く上演したから」と考察している。夏=怪談・幽霊・ひいてはホラーの季節となった一因は、この涼み芝居という楽しみが都市を中心に広がった影響もあるだろうが、その他にも夏の伝統行事「お盆」で死者の魂が帰ってくるとされていることもあるのだろう。どうにも日本人は、夏という季節は霊、死者という概念と結びつきやすい集団心理を持っているらしい。

参考URL↓

マイクラ肝試しの話

さて。話を肝試しに戻そう。

日本最古の肝試しの記述は平安時代に書かれた『大鏡』の藤原道長のエピソードらしい(Gemini調べ)こんな昔から日本人は肝試しをやってたのかと驚くのだが、今はマインクラフトという仮想現実の世界で行われるというから更に驚きだ。

で、何も知らない人が聞くと(マイクラ肝試しって、本家マイクラの森の洋館みたいなところで驚かされる〜みたいなイベントなのかな〜)とか思うかもしれないが、甘い。

マップに聳える建物は一棟だけでない。島、山、街、異世界、果てには宇宙まで!一つ一つのブロックを積み上げて作られたマップは、もはやテーマパークのアトラクション。いや、数分で終わるアトラクションと違って、肝試し始まりから終わりまで一時間半くらいはかかるから映画のスタジオ?

とにかく、ボリューミーなマップでボリューミーなギミックが最大限に発揮され、参加者も視聴者もモニターの前でびっくりギャーギャーできる最高のライブイベントだ。

マイクラ肝試しの詳しい歴史は運営のクーさんの動画を見よう!

今年のテーマぼくなつ

マイクラ肝試しには毎年テーマがある。

昨年はクリーピーパスタとして有名な『Backroom』、その前年の2022年は『宇宙』、そして今年のテーマは大人の夏休みゲーとして名高い『ぼくなつ』。

今年の夏に虫嫌いな友人が何故か(なぜか)ぼくなつのPSP版を買い、プレイの感想を聞いたりしていたので、個人的に非常にタイムリーで興味を惹かれるテーマであることは置いておいて。

ぼくなつをプレイしたことのある人なら分かると思うのだが、時代を切り抜いたかのような古い日本の原風景で一夏を過ごせるゲームの世界観は、例え自分がその時代に生まれていなかったとしてもノスタルジーを誘うと思う。

聳えるような入道雲と眩しいほどの青空、蝉の声は深緑の中に溶け込むように聞こえていて、虫取り網を持って走り出す。疲れて帰ってきて縁側に寝転がると、畳の匂いがして、チリンと鳴る風鈴の涼しげな音が聞こえてきて、暑いなぁと思いながら麦茶を飲む。

今じゃそんな夏を体験するのは難しそうだけれど、多くの日本人の記憶に染み付いた、この思い出の中の日本の夏。これって、ある意味、古き良き時代、日本版『スタンドバイミー』の世界観とも言えるかもしれない。

2024年のマイクラ肝試しPVはそんな、ノスタルジックな夏が詰め込まれた素敵なPVに仕上がっていた。

ひぐらしの声が夏の終わりを知らせるように響きながら、夏の思い出を振り返るような映像が次々に映し出される。

家のまえに広がるひまわり畑、牧場での動物との戯れ、池での水遊び、虫取り網を持って山に出かけて、暗くなったら蛍をみたり、そうそう宿題の絵日記も書かなくちゃ。

ぼくなつの世界観、空気感をそのままぎゅっとマインクラフトの世界に誕生させていて、素晴らしいの一言に尽きる。

終わりに

いやー、今年の肝試し、テーマに沿ってきっとぼくなつ本編みたいな、心温まるストーリーなんだろうなー。

なんか本編にも肝試しイベントってなかったっけ。どのナンバリングか忘れましたが、学校からピアノの音しなかった?!みたいな可愛い話。子供達だけで肝試ししようとしてたから、きゃーって友達が逃げちゃうんだよね。

楽しみだな〜。

イベントの開催日時は9/25-10/6までのたっぷり二週間。9月の最終週がゲーム実況者メインの期間で、Vtuberの期間が10月の初週。

好きな配信者がいる人はその人たちの配信を見るもよし、たまたま時間が空いてる時に出走している人の配信を見るもよし、神の視点でクーさんの運営チャンネルで見守るもよし。

とにかくこのイベント、実況とか配信とか見ない層にも広がってほし〜という心の叫びの記事でした。

「マインクラフトってすげー!」となること間違いなしのイベント、開催まであと20日!今年の肝試しも目が離せないぜ〜!

 


ってか、ぼくなつの優しい世界観に浸っていたけれど、肝試しって普通に何か怖いことが起きたりは……(言葉はここで途切れている————)

@sizunef
ヒトの創作物が好きなだれかです