毎年この日が来ると父の誕生日だな、と思う。
中3の時に両親が離婚してから母に育てられてきた。なんなら離婚前から仕事人間の父は週末さえ接待ゴルフだなんだと不在がちだったのでほぼ母子家庭だった。父は口より手が出るタイプだったので、会話も怖いと感じていたためたまに父が自宅にいると弟たちと萎縮していた気がする。
両親が離婚してそれまで暮らしていた父の会社の社宅から隣町に引っ越して精神的には楽になった気がする。父のいない不便も感じたことがなかった。(後年、就職や転職のための履歴書で同居家族の父親欄が空欄であることで知る世間の理不尽な物差しについては割愛)
最後に会ってから40年くらい経ってるけど、何にも連絡がないのでまだ生きてはいるんだろう。今年77歳、喜寿。
離婚後、成人まで養育費を払ってくれたことと、父のおかげで男性を見る目の基礎が出来たように思うので、そこは感謝している。
おかげさまで、父と反対の人、
仕事より家族、手をあげない、浪費をしない
そういう視点で一緒にいると決めた人と山も谷も超えて穏やかに生きてるから。私が味わえなかった父親との楽しい時間は私の分も娘がいっぱいいっぱい味わってる。
そのうち知らせが来たら一回は手を合わせに行ってもいい、くらいには思える。でも、父のせいで色々感情をこじらせてしまった弟たちのことを思うと結局知らせを聞いてふーん、で終わるかもしれん。