ちから

sobabouro
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日曜日。とりあえず洗濯機をまわして、その間に遅い朝ごはんを食べながら、帰れマンデーのバスサンド再放送をぼんやりと眺める。

この人たちはバスを降りるたびに何か食べてるな…と思い、いやこれは飲食店を探す旅なのだったと思い出す。太川さんのバス旅とごっちゃになっていた。あちらは食べている暇などあまりない旅だな。

ぼんやりしつづけているともうお昼。さっき朝ごはんしたところだけれどそれはそれとして、食べないとお腹がすくので食べる。

お昼ごはんはカップ麺で済ませることにする。夫とふたり、カップ焼きそばとカップラーメンをすする。たまに交換して、どっちも食べたい欲を満たす。夫は焼きそばにスパイスをふりかけたりマヨネーズを入れたりするので、交換するたびに味が違う。超味変。

このシリーズのカップ麺は流行りのステルス値上げなのか、量が少し減った気がする。なので少し足りない。夫はもうごちそうさまとのことだけれど、わたしはラーメンの残り汁にお餅を入れることにする。

レンチンしてびろーんとなったお餅をカップに投入する。夫が「ラーメンに餅は珍しい」と言う。確かに、ちからうどんはあるけれども。「ちからラーメンやな」と返して、ところでこの「ちから」って何やねんと疑問がわく。ちから餅とかって聞いたことがあるな。

検索しようとしてやめる。

「ちからうどん 由来」などと調べればたぶん、発祥のお店とか、でも諸説ある、とかいうのが出てくるのかもしれないけれど、「ちからうどん」という情緒ある言葉を検索するのもなんだか無粋な気がしたのだ。

ちからうどんの由来を知らないままにしておくことが粋なのかどうかはわからないけれども、とりあえずお腹はしっかりと満たされて、こころにはちからがついた。