パンをつくった。
でも、うまくふくらまなかった。
空気を含んでいないパンは、それはそれはかたくて、見ためのわりにとても重い。ずっしり。高速で飛んできたら怪我するんちゃうかと思うぐらい。
パンやらシフォンケーキやらスフレなんやらみたいな、ふくらんでてなんぼというような食べ物に対してこれまで、「いや、8割空気やん」などと思っていた。
パンは朝食用としてかなり安いものを選んで買ってはいたけれども、シフォンケーキやらスフレなんやらは「空気か…」と、あえてそれらを選ぶということができなかった。貧乏性。
密度の高い物体をむむむとかじり、いちどにのどを通るには過多なイーストを感じながら、中の空気も含めておいしさなのだと考えを改めた。
ごめんなさい、ふわふわたち。