日付けを歌詞に読み込んだ歌は数あれど、「3月16日」で思いだすのは『おきてがみ』(坂本真綾さんのアルバム『少年アリス』)で、生まれ暮らした町を出ていく歌詞に『魔女の宅急便』のようなシチュエーションを想像していたりしたけれど、実際はどのようなイメージだったのだろう。調べたら何かインタビューが出てきそうだなと思いながら、人と話している最中でとこういうときにすぐに調べてしまうたちで、パートナーには別にすぐ調べなくてもいいのに、と言われる。事実確認にそこまで重きを置く必要がない内容・シチュエーションの場合は本当にその通りで、会話のなかで(仮)を楽しんだほうが余韻がある。2355@Eテレの仮説のコーナーのような。
ぽかぽか陽気にうきうきしてしまうが、花粉もかなり猛威を振るってそうな日。ソファをオーダーした店の国内実店舗の存在を知り、おしゃれ・人口密度が高い街へ。ああこれは、というスタイリングの人をあちらこちらで見かけ、勉強になるなという好奇心を抱えつつ、人間にはそれぞれのビジュアルがあるので、特に自分に生かせるわけではないな〜という諦めもある。これはとてもおいしい食べ物を食べたとき、自分で再現を試みる意欲の有無に近い話なのかもしれない。集合体恐怖症のひとにはたまらない気もする蚕の繭のようなかたまりがぽこぽこついているのがかわいい絨毯や、たこの脚の伸び方がユニークな木製知育パズル、茎のすっとした花用の花瓶をしげしげと見ていた。
遅めの朝ごはんとおやつ程度しか食べておらず、晩ごはんとの間にお腹が空きすぎて、でも納得いかないものは食べたくなく、悩んだ末に買ったたべっ子どうぶつをおしゃれな町で歩きながら食べた。こういうときにカミヤマメイトがあれば…
晩ごはんはひさびさに好きな和食のお店へ。たいして食べ歩いているわけではないけれど、好みのお酒と好みの料理、両方揃った店って結構少なくて、どちらか一定ラインを超えてよかったら通ってしまうことも多い現状、それぞれがとても好み、というお店に出会えたラッキーをもっと噛み締めたいと思った。どれもそれぞれにこれよこれ、という美味しさの中、追加した皿のメジナのなめろうはいっしょに和えられた、刻んだフキノトウのほろ苦さが絶妙に効いていてあまりによい酒のあてだった。添えてある海苔に巻いて食べるのとそのままで食べるのと半分半分で味わった。添えられた3年漬け込んだらしいローゼルのアクセントも。たんぱく質・酸味(柑橘系)・スパイス(薬味)の組み合わせへの探究心がようやく芽生えつつある。しかしマコモダケ・そら豆・山ウドを佃煮のようなペーストで和えた、坦々風味のスパイシーなあえものもとても好きで、まさにこのお店ならではのスペシャリテだった。いやまあ全部のお皿にそれぞれの良さがあるのですが…
試食が美味しく、酔った勢いで買ってしまった、前々から気になっていた結構いい値段のチョコレート。