やっぱりここが原点かも、という飲食店に来られてうれしい&おいしかった。この時期になると毎年楽しみにしているてっぱんメニューのタコアボカド、まとわせている大根おろしにじゅわっとしみている出汁感と揚げたゴーヤの油分、黒七味の辛味がよくあって、今日は梅の塩味はないバージョンだったけど、やっぱり出てくるたびにボウルいっぱいもりもり食べたい気持ちになる。野生みの強い芹と鴨(?)のベーコンの椀物にグリーントマトの酸味のかくし味。焼いた筍に添えたペーストはフキノトウとホタルイカ。鱒のフライは単体でも旨みたっぷりで、添えられたドライトマト、ディル、クリームチーズのペーストも単体でもあてになるので困る。そのほかもあれこれ食べつつ、カカオアイスにどぶろくが合うことを知ってしまった日でもあった。日本酒、キレの良さより米の旨みが濃縮されているorおいしい水のような地味深い系が好き。
前作もよかった方の新作。「誰が 何があなたにそう言わせるの?」ってフェミニズムについて深く話すことをためらわせるような雰囲気がある、勝手に感じてしまう、でも仲良くしたい友人らとの会話で思い浮かべては飲み込んでしまう言葉でもあるし、しかしそういわれることで、私は私で考えてやってるんだから、誰かに乗っ取られている人間のような扱いをするな、と思う人もいるかもしれないとも思う。その機会を奪われている、と自分のものではない怒りをむりやり手にしてしまうことの危うさと、でも代わりに他者が怒ってくれることで救われる瞬間は私にも確かにあったと想像すること、どちらが正解なのか、いつもぴかっと光って教えてくれたらいいのに、自分で選んで、それで選んだものが正解でなくても選んだ責任をとっていくしかないんだと思う。それは引き返せない、間違えたら終わり、と言う話ではなくて。