9月26日:旅2日目

socotsu
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公開:2025/9/29

朝ごはんは前回終盤に知ったことを後悔した札幌ローカルのおにぎり店へ。

おにぎりと豚汁のセット

甘い味噌で白こんにゃくの豚汁、家とは違う味付けが美味しくて思わず汁を結構飲みそうになってしまい、がまんした。おにぎりは具がないところも塩気がほんのりあって、具なしおにぎりと豚汁もよさそう。

プラスチックのコップ ぞうやきりんのえが書いてある部分はきいろ、下部は白

実家で見た、というない記憶が蘇るコップ。

椅子に座らせられているコリー犬のぬいぐるみ

くたくたの犬のぬいぐるみがいるサンドイッチの店でテイクアウトして、お昼は植物園でピクニック。

木の枝がしだれかかっている隙間から芝生が見える

前回と同じ場所に座ったら、遠くの木の頭の部分だけ紅葉していた。1年と少しぶりの定点観測。

サンドイッチのパック2つ ひとパックに2種類具が入っている

もろこしコロッケはテイクアウト不可のため、たらばがにとたまご、ハムとチキンサラダ。スタンダードメニュー、意外と選ばないので食べられてよかった。とても軽やかなサンドイッチを食べながら、かつて宝塚で食べていた、マヨネーズやマーガリンで脂質がかなり高そう・胃に負担をかけるサンドイッチに思いを馳せる。

植物園内の道を横切るリス

そして植物園に来た目的の一つでもあるりすを発見し、思わず大きい声をあげた。りす、かなり機敏。忍者っぽい動き。隠密行動をとるにしてはしっぽがふさふさで目をひく。

みきが大きくくくれている木

くくれている木。

蔦が絡まる北大の校舎 れんがづくり

大学構内に移動。植物がのび放題の建物を見ながら、見た目としてはすごく好きだけど、建物の維持の姿勢としてはどうなんだろうと想像。これだけ広大だと手入れに予算がさけないのもあるのだろうが。

博物館併設のカフェでソフトクリームも食べる。

ワッフルコーンのソフトクリーム

やっぱり一番好きなソフトクリームはこれ!牛乳の味がしてさっぱりしている。舌に残るべたっとした甘さがない。牛乳を生(き)で飲まない人間のくせに(だから?)濃厚すぎるソフトクリームを食べると(あますぎる…)と思ってしまうので。

晩ごはんと宿泊は余市のため、小樽経由で電車で向かった。

車窓からの景色 海

小樽から余市方面の電車はIC非対応なので、札幌でICで入った場合、余市の窓口で申し出て札幌からの全額を現金で支払う必要がある。隣接している施設で売られている名産くだもののジュースやくだもの(プルーン・りんご)も美味しそうで、帰りに買いたくなった。駅周辺に気になる飲食店ができていたり、お店が増えてきているのを感じる。と思っていたら今回のメインの目的であるオーべルージュ(のことあんまりよく分かってない、ここしか知らないから)が移転&営業形態を大幅に変えるとコースの数皿目で知り、大ショックをうけながら残りのコースを食べることになった。千穐楽だ。もともととても好きな料理のコースの最後のほうに差しかかると、いや中盤くらいでキャンプファイヤーが焚かれ、すばら〜しい〜ときは〜やがて〜さり〜ゆ〜き〜と合唱が始まるタイプではあったのだけど、センチメンタル暴風雨のなかワインペアリングの意味、すばらしさを改めて味わいしんみりしていた。

にしんでくるまれたごはん、上にしその千切りやハーブが乗せられている

去年はプラムとの混ぜご飯だったメニューの、ご飯がもっと少なめ&果物がプルーンに変更かつ生姜の千切りが大量に加わった。ご飯には紫蘇が混ざられており、上には大葉の千切り。かなりぴりぴりする生姜とニシンの脂の相性がよい。ニシンって北海道で初めてなまで食べたけれど、しっかり脂はのっているけどくどくなくて好き。旬の時期ではないらしいが。ワインはロゼで、シードル1杯目しばりがはずれていた。土の香り、酸のニュアンスが食事と一緒に口に含むと変わる。

いくら、松茸、ポレンタ

いくら、松茸、ポレンタ。ワインのはちみつ香、酸味、りんごっぽさがポレンタと一緒に含むと甘さが増す。

肝と骨を炊いて炙った秋刀魚に挟んでいる

最初は秋刀魚の肝!と勢い立ったけれど、肝と一緒になったパプリカの甘み旨みの濃縮具合に驚く。セミドライトマトのギュッと詰まった旨味を思い出した。ワインは赤で澱っぽい香りなのに味はクリア。

蕎麦粉のクレープにポレンタを巻いている ポルチーニ

野沢菜の漬物を干したパウダーがかかっている、ポルチーニと蕎麦粉のクレープで巻いて揚げたポレンタ。ワインはかなり濁っていてタカヒコのoriか?という嗅いだことがない香り、うまみ。この組み合わせが一番好きだったかも。食感の良い粉物に引きずられているのもある。これまでに行った中だとイタリアの郷土料理、神楽坂や巣鴨の飲食店を思い出していた。写真映えはしないけどしみじみおいしい。

揚げた穴子の上にきゅうりがのっている

ピノノワールがバルサミコ酢くらいに煮詰められているソース。あなごがぱりぱり。きゅうりと青い状態のくるみのピクルス添え。ワインは一瞬飲み口は軽いオレンジジュースっぽいのに後に燻製ぽい香りが残る。

エゾジカのパスタ

麺のもちっとした食感と水分が好き。エゾジカは軽めだけど血の味がする。濃いめの赤と合わせ。

鮎の雑炊

トマトの酸味と旨味、鮎の骨の出汁、山椒のはっとする爽やかさが一口ごとに違うバランス。爽やかだけど旨みの強い白と合わせて。

プルーンのシュークリーム

プルーン回帰。クリームが重たくない、でもしっかりと美味しい。シュー生地のかりかり感。大満足。りんごのお茶と合わせた。

好きな飲食店がバリエーションを減らすのを、研ぎ澄まされていくor選択肢がさまざまな事情から減っていくと感じるときの、どちらととらえていいかわからないなんともいえなさ、納得と諦めはこのお店に限らず最近感じていたことで、お子さんがいる(仕事に24時間かけることはできないという冷静な判断ができる)(子どもがいなくてもかけなくていいのは当たり前だが)というのも大きいのだろうと思うが、持続可能な形態を選択してくれたらこちらはそれについていくからという立ち位置、という話をパートナーとした。よい食材を使いたいが、毎年できが違う農作物や天然のきのこ、求める肉や魚の質を選りすぐった際に安定したメニューの提供が今のお店のスタイルでは難しいこと、価格を単純にあげればもう少しどうにかなる部分を割り切れなかった、というニュアンスも感じた。いつまでもあると思うな、だけどこっちの身体も胃も財布もひとつだから無理はできないししない。人間が作って人間が食べてるので真剣勝負。

星がたくさん見えて、きりっとした空気の中で考えたことをなんとなく覚えていたい。

@socotsu
そこそこ/日記のタイトルが川柳の日もある