朝起きたら与党の議席が過半数を割っており、動揺する。これはいい知らせなのかそれとも、と思いながらLINEを確認したところ、時差がある場所へ出張中のパートナーから現地のレポートとともに昨晩の動画に重ねて追加リスの動画と写真が送られてきていた。小型の鳩なみにみっしりしている。ふさふさのしっぽをちょんまげみたいに身体の方に倒している。かわいいけど囲まれてサンドイッチを食べづらかったらしい。動画を見つつ、じっさいにパートナーが目撃した、たくましいりすのボリュームを想像する。
パートナーとも選挙結果について話し、与党が過半数を割ったのはよかったが、れいわが増えて共産が減っているのは、そして国民民主や維新と自民の連立の可能性は、とあれこれ想像しては今回の結果がどのような流れにつながるのか、それは自分たちが望んでいるようなものではないのでは、と想像して暗い気持ちになる。近い将来を想像して暗い気持ちにならないこと、そんなにないけれど……SNSで見かけたように、選挙権を持っていて、投票しに行くことに物理的な障壁がない人間が投票することは大事だが、政治や社会に参加する方法はそれだけではない。いや、別に生きているだけで「参加」してはいて、この言い方は成人して働き出したら「社会人」とようやく呼ぶ、というようないやな表現だった。みんな生まれた瞬間から社会に参加している社会人。
ハムときゅうりのサンドイッチまた作って食べる。
一日経って太ももの筋肉痛がさらに堪え出し、なんなのこれ、と思いながら、歩くだけで普段感じとれない筋肉の動きを感じ続けていた。あと午後異様に眠くなってまいっていた。別に眠たくなりたくてなっているわけではない、これはアレルギーの薬か低気圧か、と思いながら重たい頭を抱えてなんとか過ごす。
帰宅後、フィットボクシングを軽めにやり、『伝言レシピ』から納豆、クレソン、アボカドをぐるぐる和えるサラダと、昨日の記憶が残った状態でマッシュルームサラダを作って食べた。母から来た弟の結婚の顔合わせについての連絡を放置している。いろいろな返事を想像し、それに対する向こうの反応もあわせて想像しては、面倒くさくなっている。こういうとき、母は家族のケアばかりで自分の人生を生きていない、もっとしたいことをするべき、というような事例はやまほどあるけど、うちの母の場合はやりたいことをやった上で家族間の仲介業者もやるので、もう体力が根本から違う。
『危険なトランスガールのおしゃべりメモワール』という秀逸なタイトルのおかげで(?)、集英社コバルト文庫と講談社X文庫ティーンズハート、ポプラ社のことまで思い返してしまって思い出に襲われている。藤本ひとみと氷室冴子はいつものことだけど、ゆうき☆みすず、高遠砂夜、榎木洋子、折原みと、小林深雪、中原涼、響野夏菜まで思い出したのは久々だった。
赤紫の実、ともすれば和にころびそうではあるが、みょーんとのびた枝の奔放さが好き。ただのびている枝を「奔放」などと形容する人間の業を記録。鳥の花瓶なのにくちばしが見えていないな。