冷凍庫のパンがすっからかんになり、朝ごはんにクッキー、おやつにクッキーを食べて若干胃もたれしている気配を感じ取っている。胃へのごきげん伺いをしつつ、前々から思っていたけどバターをたっぷり使ったお菓子への耐性が低い。そして砂糖の甘みにも。4種類の中だと古代小麦と信州産くるみの組み合わせが一番好きだったのだけど、それは粉・くるみの固めの食感と甘さが一番控えめだったからで、なんならもっと固くてもいいなと思ってしまったあたり、甘いもの好きを名乗る資格はないなという最近の気づきを再確認した。わたしの好みが若干偏っているだけで、粉の風味の良いとてもおいしいクッキーだと思う。

今週は運動をできていなかったけれど、今日くらいから再開しようかな、と考えながら、ふと、この気候のよいシーズン、外に出て走るのもよいのでは、と気づいた。気になっているPodcastを聴きながら(骨伝導の耳をふさがないイヤホンがある)なら個人的にランニングにおける一番のネック、走っている途中の脳内の暇さに耐えかねる、も回避できる。高校の頃、私は走っている人だった。帰宅部ではあったけれど、ダイエット目的で小学校の区画まわりをランニングするのが習慣で、その姿をたくさんの人に目撃されていたので。あの頃もうiPodを持っていたのか別のポータブルオーディオプレイヤーだったかは記憶がおぼろげだけれど、なんらかの手段で音楽を聴きながら走っていた気がする。そういうわけで20年前から時を飛び越えて突然の40分4.3km、いつもの散歩コースから少し距離を伸ばして走った。かなりへとへと、でもやりきった心地よさもあり、毎日は無理だろうけれど週に2〜3回ペースで継続できたらよしとしたい。足首とか痛めないようにストレッチもしっかりやること。雨の日はフィットボクシングかリングフィットにします。YUKIのスウィートセブンティーンを聴きながら、今だ、と思っていた頃から20年時を経たこと、現実をしっかり見つめるたびに何度でも愕然とする。戻りたいとはまったく思わないんだけれど、ただただ遠さにびっくり。

先日友人に教えてもらって見に行ったのとは違う、八重の梔子。以前花見をした場所の近くだった。
フォローしている方がおすすめされていて、気になりつつタイミングを逃していた寅の子すて〜しょんを聞きながら走った。Podcastを聴きながら走るのってとてもよいものですね。私はあなたの人生の登場人物だったのねと思うくらい親しい友人の結婚式に参列したことってもしかしてないかもと考え込んだり、人権がない・地雷というような言葉を用いる相手の人間性を否定しない口調・タイミングで自分の気持ちを伝える難しさエピソードの共有ってとてもありがたいなと思ったりした。結婚式というイベントの難しさはPodcast内でも語られていたけれど、バージンロードというシステム自体かなりきびしいし(女という財産の父から別の男への贈与)、ご祝儀という参列者に非常に負担をかける仕組みもどうかと思う(それを頼みにしたイベントだとしても、この物価の値上がりすさまじいこの頃、3(指を3本たてるポーズ)でどうにかなるのか?)、伝統的な形式を想定した際、結婚式イコールではないけれど、現状、法律上の婚姻関係を結べる2者の性別が限定されていることや(同性愛差別)、そこがクリアになったとしても、二人組だけを寿ぐようなイベントに対する抵抗等、身構える要素がありすぎるので、それを乗り越えてなお「参加してよかった!」と思える結婚式に招かれる具体的な状況を、私はこれまでもこれからも想像できない。でもとても大事な人の人生の一大イベントに、数合わせでなく心から参加してほしいと呼んでもらえることの幸せも同時に考えはする。というようなことを思いながら、おそらく式に呼ばれる機会がわたしよりあるタイミングの年齢であろう、Podcastの配信者のお二人の話に心を寄せていた。また、加害性のあるオタク用語への指摘は、これくらいさまざまな表現について使う/使わないを日々考えている人たちでも、やっぱりそうではない友人がいて、その人たちとの付き合いにおいて「伝えられない」という局面が発生することに、どう伝えようか・伝えないほうがいいか悩む姿(会話)にかってに勇気づけられていた。場の空気を壊したくない・ある話題について楽しく共有できたらそれでいい関係と割り切る関係性というのももちろんあるけれど、最近はもうちょっと他者との関係において踏み出してみたい、という傾向がある。無理に伝える必要もないけれど、できそうであれば、自分が伝えることで伝えやすい空間を作っていくという気概もまた重要で、伝えてはいけない空間とこちら側が思い込んでいるだけというケースもあるだろうなと思うので、隙あらば、を合い言葉にチャンスを狙っていきます。