大学からの友人とベトナム料理屋でランチ。予約ができない店だったのでどれくらいの混雑状況かわからず開店時間に待ち合わせたところ、そこまで気合を入れた客はほとんどおらず、難なく席を確保することができた。お店の看板商品のフォーに生春巻きや揚げ春巻き、パパイヤサラダをセットにしたメニューのバリエーションの豊富さに、それぞれの差異を確認すること、そして選ぶことにも苦労する。胃の負担を考慮し、油分が多そうな揚げものは避け、冷えたグラスにビールをそそぐ友人らをうらやましく見つめつつも、お酒を飲みいきいきしている彼女らの様子を見るだけでつられて楽しくなった。少しだけ味見をさせてもらった333は、味が薄くすっきりとして水のように飲めそうなアルコール度数低めのビールで、この暑い日にぐいぐいグラスを傾けるのにぴったりの飲みものに思えた(うらやましい)。フォーもやっぱり美味しく、今度はまた夜にも足を運びたい。ぱりぱりのバインセオもとてもおいしいお店です。
食事中の会話として、友人らの子育ての様子や仕事との折り合いの付け方、上司からのプレッシャーを聞いていたところ、あなたが最近苦労していることはと尋ねられ、子の育児と仕事の狭間で悪戦苦闘している立派な友人らに持ちかけられるような悩みなど……と思いつつ親の健康や思想について話をした。思想に関しては、1週間前に親から石丸伸二のYouTubeとともに、この人良さそうだけれどあなたは誰を支持しているの?と尋ねられ、絶望しそうになりながら石丸伸二を支持できない理由と共に、安野たかひろの政策が記載されたページを貼り、しかし自分は蓮舫に投票すると思うと返事をしたという話をした流れで、友人の1人から、自分の周囲の票が所属コミュニティによって大きく3つに割れており、かなり分断を感じている、という身近な事例を聞いた。自分の政治への期待を、これからの4年間、誰がどう応えてくれるか、一票を投じるその判断の前には、当然、その判断をする人にとってこれまでの都政がどのようなものであったか、それをどう評価しているか、がある。3つに分かれた票の、その大きな勢力の内ひとつが小池現知事を支持する層であること、子育てをする層の小池支持率が高いという話は、まったく頭になかったわけではないけど、自分が見えている範囲があまりに狭く、生活環境が違う人にとっては小池知事は積極的に支持する対象である可能性もある(子育て世代皆が皆小池知事を支持しているわけではないだろう)という事実が改めて、とても重たくのしかかってきた。しかし友人らと政治に関する話を真摯に、でももっと気軽に話していく機会はこれからも持ちたい・増やしたいと思っているし、今日も持ててうれしかったので、ここを読んでいる友人各位、よろしくお願いします。そのために、私も都政や国の政治に、ここで生きている人として注目し続けていく。当たり前のことではあるのだけれど。
これを書いているのは21時過ぎなので、出口調査の結果は出ており、現知事の再選が確定したわけなのですが、その結果に落胆するとともに、石丸伸二、安野たかひろの得票率に注目し、前者の順位に恐れを抱いたり、後者の順位に、イデオロギーを「脱臭」したほうが政策が届きやすい層が安野さんに投票したのかなと想像したりもした。最初にパワーポイントとしてまとめられた安野さんの政策を読んだ時点では、悪いわけではないけれど、想定されている助けが必要な弱い立場の人のなかに、性的少数者やいま現在東京で働いている外国人労働者、障害を持つ人への視点がほとんど見えない、という印象で、それは有力な他の候補者も同じかもしれないが、あれだけかっちりしたものを作っている候補者だからこそ、そこを求めたいと感じていた。また、もちろんそれだけではないのだろうが、彼の政策や発言、彼の活動に関わっている、大学時代から親交の深い、ある人の記事から、自分は右や左と呼ばれる「イデオロギー」のような「怖い考え」はないけれど、明るい未来を考えていたらこのような政策が生まれました、というようなストーリーを読み取ってしまい、そんなふうにうまくいくようなものなのかな?というかイデオロギーのない政治的判断、対応ってありうるのか?と疑問を抱いてしまってもいた。そしてこれもご本人というより周囲の応援者の発言についてなのだけれど、彼は喧嘩が苦手です、というフレーズを非常に印象的に使っている応援演説を聞き、他の人は政治の現場で喧嘩をやろうとしている、あるいは従来の政治の場はそうだった、しかしこの人は違うやり方で進めようとしている、という論調への違和感を持った。みなそれぞれのイデオロギーがあり、ときにはそれをもって相手の主張を否定するようなことを言わねばならない、という事実を、喧嘩している、喧嘩は怖い、と思う人にとってはこのようなフレーズはとっつきやすいのだろうか、という想像。この日記を書きながら、当たり前だけどイデオロギーがないことはないと思っていて、それを大きく打ち出さない、という戦略的判断に、後から出てくるものが潜む予感に、不安を感じているのだということに気づいた。もっと書いてしまうと、彼の政策に惹かれる感度の高い、意識が高い人への呼びかけ自体が、ネオリベの大きな勢力の一端を担わないだろうか?という疑問もある。私が見ているSNS上では蓮舫・安野たかひろで支持が割れている印象だったけれど、上記のような理由から、現政策への批判をしつつ、子育て世代の支援だけでなく、若者とシニア世代を分断をさせないような発言をし、また子育てをしたい、誰かと一緒に生きたい人だけでなく、ひとりで生きている人・生きていきたい人への言葉もあった蓮舫さんへ票を入れた。また、東京都の非正規雇用職員の処遇改善(都で働く人の雇用の改善から都で暮らしている人の暮らしの変化は始まるし、都で働く人は都で暮らしている人でもある)を掲げていたのも個人的にポイントとして取り上げたい。こんなことを書きつつ、的外れな比較かもしれない、安野さんを支持している人と直接話したこともないので、そんなこともないですよ、あるいはいやその通りですよ、だけど、という話を聞きたい、話したいと思った。
(追記)蓮舫さんは関東大震災「朝鮮人虐殺」の式典に追悼文を送ると回答しており、その点についても支持していた。
下記ラジオで安田菜津記さんが旧優生保護法の判決の話題から、上記各立候補者の追悼文を送る/送らないという回答についても触れていた。
ラタトゥユを作ったので、これから1週間はストウブいっぱいのこれを食べます。

昨日エトセトラブックスでカンパし、もらった送料と製作費以外が寄付されるI STAND WITH PALESTINE缶バッチをかばんにつけてみた。