ネタバレあり。
・徹底的に父親が不在(キンタマのバケモンだし…それがボーの想像のものでも)だからボー自身の妄想でも父親にはなれない…
・もう一人でてきた父親(ドクター)も、息子の名前は間違える(愛称だったのかも、ここは私が不勉強でわからない)、トニのことも馬鹿にしたり死に際にかけつけないし終盤には気配すらないし
・母親の過干渉を受けた子供への呪いと同時に母親は子供を愛さなければいけないっていう呪いの話だよね…モナは子供に愛情をそそげないタイプだったかもしれなくて、それでも必死に搾り出してきたけど、子供ももちろんそれを素直に受け取るタイプも受け取れないタイプもいる…。だから常軌を逸した方法でも愛情を確かめたくなる…マーサ…。
・どういう状況であれ息子に自分の下着を漁られても死後でないと断罪できないモナのかなしみよ……
・モナはモナで性行為=死というイメージをボーにずっと植え付けてたよね。子供の頃のシーン見てると多分様々なものから死を連想させるように育てていた気がする。そもそも父親の不在による、自分の存在に対する不完全さもあったのかもしれない。だから住処を奪われることをはじめいろんな可能性やものを恐れて暮らしている…。かわいそう…。
・愛情を受け取れなかった子供(モナも)、愛さなくてはならなかった母親、父親になれない男、をボー視点から見ていた映画だったと思う。
・ヘレディタリーもみたから愛情深い母親がでてくると警戒してしまう。グレースは期待通りで良かった。子供の部屋を知らん男に渡すな!
・最後の船がひっくりかえってまだボーの足掻きを感じてたのに、急に静かになったの怖かった。あの場所は子宮の暗示?と思ったけど、わからない。子宮から出てくるシーンから始まったからそれで終わったのかと思った。
・母親の家に向かうときに景色が反転してるの、これこれ!となり嬉しかった。これから異界に参ります……のやつだ。あと鏡をとおして映像を見るやつ?も好き。
・チャンネル78だけ意図がよく汲み取れなかった。これもモナが仕組んだってこと?
・あとホアキン演じるボー、終始怯えた顔をして情けないまであるのに、劇中劇?のボーめちゃくちゃきりっとして同一人物に思えなくて役者すげ〜となった