タランティーノはすべての作品を追っかけるほどではないが、人並みに好きぐらい。普通にパルプ・フィクションが一番好きで、他は普通にキルビル1、デス・プルーフが好き。ドラマ路線に入ってからは普通にOUTHが一番好き。次の10作目で引退は駿よろしくどうせ撤回するだろうと思っている(実現したらクソカッコいいが)
ぐらいの適当さでレザボアも未見だったので、今回の再上映は嬉しく観に行ってきた。リバイバルのくせになんか¥2,000とられて高かった。今となってはパルフィクとセットで済まされてしまうことが多い印象の作品だったが、実際今観てみると…まあ、パルフィクの前哨戦の域を出ませんね、と言った感想だった。バチクソカッコいいし当時無名の監督からこれが突然お出しされた時の衝撃は想像できるのだが!
無駄話と時系列
初期2作の大きな特徴…と言ってもレザボアは時系列は特に凝った作りはしていないが、タランティーノ作品に流れる時間のリアリティである無駄話、その会話のテンポは第1作から顕著だった
以降の作品よりも特にタランティーノが偏愛し研究を重ねてきたであろうヌーヴェルヴァーグをパク…オマージュし、アメリカ式に解釈した結果が、ヌーヴェルヴァーグの再評価、以後のハリウッドにも多大な影響を与えたんだろうな。恐らく30年言われて続けているだろう評論がスクリーンで、自分の肌で感じ取れたのは良かった。劇中の台詞で"勝手に逃げろ"が引用されているのは15年前の自分では気づかなかったろう
また、パルフィクも去年のリバイバルで観たけどこれがまた何年経っても何度観てもマザーファッカー面白く、その神話がハリウッドにもタランティーノ自身にも大いなる呪いになっていることは想像に難くない
劇場で映画を観る至福
なんだかんだ言っても、コンセッションでポテトと生ビールを頼んで2流映画を大スクリーンで観ていると、昨今どうしようもないこんな人生もまあいっか、と大らかで満たされた気持ちになるのも事実なのだった
ド真ん中の席を予約しておきながら、遅れて入ってきてフードの臭いを撒き散らしながらビールを呷るの、たまにやるんだが自分の隣でこれやられたら普通にキレると思う。ごめんなさい