弟に会った
春
弟
弟が昨日大学を卒業したらしい。薬学部6年+博士課程3年。計9年の長いお勤めだ。就職関連の書類に署名をくれというので駅で落ち合い、事務手続きついてでコーヒーを飲みながら少し話した。
丸2年ほど年末年始の帰省タイミングが合わず(私が体調を崩していたのもあり)顔を合わせていなかったのだけれど、久々に見た弟はずいぶん痩せていた。博士課程って忙しいしな。私の知っている研究室のかつての博士の方々も、痩せているか太っているかの両極端に振れていた記憶がある。ドクターコース 痩躯/肥満。大学のラボに労働基準法は適用されないので、どうしても生活が犠牲になってしまうのだろう。
就職後は陽があるうちに帰れるし、労働には対価が支払われる。残業なら割増賃金だ。彼が心身健やかに働けるといいな。
コスメデビュー日和か
弟と別れた後、近隣の百貨店のデパコス売り場をふらついて帰った。2年ほど前に患った剥離性口唇炎もずいぶん良くなってきたのでリップでも、と思ったのだが、どこのブランドも若い子で溢れている。ああ、そうか。卒業式が終わったということはもう春休みか。そして、これから大学・社会人デビューする子たちがコスメを買いに来たのか。
BAさんと話している子たちのシルエットをぼんやりと眺める。友達と連れだっていたり母親らしき女性と一緒だったりと様々だが、なんだか輪郭からまばゆさが溢れている気がして「なるほど」と思った。3月末から4月頭にかけて、桜のころ。平日。今は彼女たちのシーズンだ。
もう少し落ち着いた頃にでもまた来よう。桜の葉が出たくらいにでも。とエスカレーターを下った。