自称“ちょっと見える”人から、「願った事大体叶うでしょ?キミはそういう人だよ」と言われた事がある。うーんそうかな、そう言われたらそうかも?と思ったけど、じゃあ私は何を願ってきたのか。
ある日カラオケで歌っていたら大好きなアーティストが偶然居合わせて、廊下に漏れ聞こえる私の歌声に惚れ込んでプロデュースしてくれてデビュー。叶わなかった。
ハマってたネトゲで有名になって友達100人出来て色々貢がれて(ゲームのアイテムの話)つよつよになって毎日楽しく過ごす。叶ってないな。
宝くじ 当たってない。
30歳超えて恋人がいない状態で迎えたクリスマスシーズン、繁華街は煌びやかなイルミネーションに彩られ道行く人達みんな何だか幸せで楽しそう。幸福の砂糖菓子をまぶされたようなキラキラの道を歩きながら「カップルは死ね全員死ね」とドス黒い呪詛の言葉を吐いていた。勿論この呪詛は叶っていない。
そもそも、願った事叶うでしょって言ってきた人と付き合いたいなと当時思ってたのだがそれが叶ってないんだわ。ダメじゃん。責任取れよと言いたいけど、イイ顔しながらのらりくらりと肝心な事は避けるようなヤツと付き合っても碌な事なかっただろう。ささやかに幸せと思える人生を送りたいという願いは、ソイツと縁がなかった事で叶っているのかもしれない。