私生活や趣味のこと、日々の思考について書ける場所を作りたいなあ、と前から考えていて、水面下で個人サイトをせっせと作っていたら、こちらの素敵なサービスが、やりたいこと全部出来て、UIも好みで、かつ良い感じのクローズド具合だったので、お世話になることにしました。
Xではしばらく鍵を掛けて引きこもっていましたが、本日は「雨水」、雪が雨に変わる頃にちなんで、SNSもぼちぼち雪解けすっか〜ということで、名前も新たにスタートです。蒼滋、日本画をかじっていた頃に付けてもらった雅号です。気に入っています。
二十四節気ごとの更新としたのは、ある程度決まりを設けないと、かつて少しだけ触っていたnoteのように、すぐ放置状態にしてしまうだろうなあという懸念と、月に2回という間隔のちょうど良さと、暦が感じられて風流やん?というのが主な理由です。あと、節気の名前をタイトルにしてしまえば、敢えて考える必要がないという惰性もコミコミです。どうぞよろしくお願いいたします。
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1月末に、転職先の仕事の兼ね合いで半年ほど移り住んでいた兵庫から、また山奥のアパートへと帰ってきました。大阪にも神戸にも行きやすい土地で暮らした半年間は、ジャズを聴きに行ったり、お芝居を観に行ったり、美術館へ行ったり、映画を観たり……と、あらゆる文化資本を享受しまくった、実に充実した毎日でした。おかげで懐がすっからかんです。きっと、有限だったからこそ、心の底から都会を満喫出来たのだろうと思います。
久しぶりに帰ってきた山奥の空気は、厳冬期の冷たく湿った雪まじりの匂いがして、身体中をなにかが急速に満たしていくような心地がしました。都会も素晴らしいけど、やっぱ山だね!という気持ちを再確認して、最近は現職場の仕事に明け暮れています。
久しぶりに帰ってきたということで、前職で仲の良かった元同僚と、元上司の3人で、パンケーキを食べに行きました。この元上司はなんやかんやあり、なんと現上司でもあります。山奥のコミュニティは狭いので、そういうこともままあります。
パンケーキは上司(50代男性)たっての希望で食べに行ったのですが、彼が事前に「今から行く店がいかに美味いパンケーキ屋なのか」という熱弁を振るっていた通り、大変美味でした。目を輝かせてナイフとフォークを握り、美味い美味いと言ってパンケーキを食べる姿が印象的で、胸を打たれました。
中年。望まなくても加齢による、ある種の権力性が備わってしまう年頃。だからこそ、それまでの人生が振る舞いや人相に如実に表出する、恐ろしい年頃。そのさなかに居ながら、この人はなんて無邪気で、心根が真っ直ぐな人なのだろうか、と、少し放心してしまいました。美味しいものを素直に、手放しで「美味しい」と言える心の、なんと豊かなことでしょうか。
私もいずれは通る道、その時には私のような若輩とも仲良くしてくれる器の広さや、パンケーキを前にして目を輝かせられる感性をいつまでも備えた素敵なおばさんになりたいな、と思った1日でした。