爽快な五月晴れの日々が続いています。若い新緑が旺盛に輝き、空は青く風は澄み、そこかしこが明るい萌黄色に照らされている5月は、日本でもっとも美しい季節だと思います。ちょっとそこまでお散歩に行くだけでも、本当に気持ちが良いです。書き入れ時のゴールデンウィークを乗り切ったので、いよいよ私の登山シーズンも本格始動です。今年もいろんな山々を散策していきたいです。
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・UNDERTALEのオケコンに行ったよ
4月20日に、UNDERTALEのオーケストラコンサートへ行ってきました。一緒に連れ立って行った妹と私はこのゲームの大ファンで、定期的に開催される全てのコンサートを皆勤しているのですが、今まで聴いてきたどの演奏よりも、心に残るものとなりました。曲の構成が本当にズルすぎる、開幕早々アズゴアの曲が重く、さみしく奏でられた後に、作中のオープニングタイトルがドン、とモニターに映し出された瞬間、ああ……と放心してしまいました。そう、そうだよね、あの世界のお話って、ニンゲンが落っこちてくるずっと前から、すでに始まってたんだよね……。
UNDERTALEというゲームは、いわゆるメタ的な視点で描かれるストーリーの先駆けのような作品で、ゲームを愛し、骨の髄まで味わおうとするプレイヤーほどズタズタに傷つけられる、残酷な作品だと思っています。私も例に漏れず大いに傷つけられましたが、UNDERTALEに触れたことで、フィクションのキャラクターたちの尊厳や人格について、真剣に思いを馳せられるようになったように感じます。私のセーブデータは、もう「あの子」とズブズブの関係になってしまっているので、フリスクの物語で奏でられる楽曲を聴くと、尚更胸が締め付けられました。本当にすごいゲームだと思います、出会えてよかった作品のうちのひとつです。
2日間に渡るコンサートで、両日昼夜すべてのセトリが違う構成だったのですが、21日のチケットが取れなかったので(某楽曲の人気ぶりが伺えます)、同じプログラムを演奏してくれる広島公演行きも決めたほどです。広島県は行ったことがないので、観光をするのも今からとても楽しみです。
このコンサートのために東京へ行き、fangamarのお店へ行くために渋谷にも立ち寄ったのですが、今の渋谷ってもう、人がすごい。人と人の間に人がいる。円安の波もあり、あらゆる人種の人間が渋谷に一堂に会していて、なんだかニューヨークみたいな雰囲気で、密集する人間の放つ凄みに圧倒されながら、山奥へと帰りました。
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・猫伏山の正体
自宅の近所に、遠くから見ると猫が横たわっているようなシルエットに見える山があって、密かに猫伏山(ねこふせやま)と呼んで愛でていた低山があったのですが、ちゃんと名前がついていたらしく、その名前をひょんなことから知ってしまいました。
かの山に猫を見出していたのは私だけだったようで、猫とは全く無関係の名前が真名だったのですが、引き続きひっそり猫伏山と呼んで、愛でていこうと思います。写真は猫伏山の裾野に生えている立派な藤の木です。フジは繁殖力がとても強く、これを放置するとあっという間に山が荒れるので、山の管理のためには見つけ次第駆除をするものなのですが、人里に近い裾野にだけ残してあるのが、花を愛でる人の気持ちが透けて見えて、嬉しい気持ちになりました。
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・シャガの森
暖かくなってきて外を歩くのが気持ちいいので、少し遠くまで足を伸ばしたところ、雑木林の中にとんでもなく美しい花畑があるのを見つけました。またひとつ、近所のお花見スポットが追加されて、とても嬉しいです。
薄暗い竹林の中で目映く光る、シャガの群生。ここから程ないところに墓地があるので、ひょっとすると人が植えたものかもしれませんが、その割には他の植物たちも生い茂っていて、竹も生えたい放題で、判別が難しいです。どちらにしても、綺麗な場所であることには変わりなく、しばらくここでぼんやりと過ごしました。
花の一番盛りの頃にたまたま見つけられてラッキーでした。また来年も今の場所に住んでいたら、絶対来よう。