目隠しをしてもどちらのあなただか分かる 頭突きのつよさがちがう
猫なのに鳥の静謐もっているあなたの少し大きい額
青すぎる空につられて街も田もジオラマじみた五月の故郷
根拠なし けれどあたしは大丈夫、初夏の横断歩道の白さ
どす黒い霧のさなかのわたくしは地図を取り出すことすらしない
起こしてもない炎上の謝罪文考えながら体を洗う
オンラインクレーンゲーム午前4時のスマホをそっと腕が横切る
なりたくてなれない光 水色の湖畔をひとつひとつたどって
花の名で生まれたひとはいつかまた咲く季節までたどり着けるよ
妖精のこえ放たれる箱のなか縦ノリをするうなずくように
消えるもの過去になるもの抱きしめて流れる高速道路のあかり
恋だから何?昼すぎの海岸線ゆっくりゆっくり歩いてかえる
水だからあなたが好きで透明であなたの命たやすく奪う
またひとつエンドロールを見送ってでも覚めないでいるゆめの道
二次創作
アンナチュラル
しあわせになれ、なれと子に唱えつつひとの命はやさしく傷む
一本のみちを抜けたらかえりたいところへみんな、みんなでかえろ
サウスパーク-creek
逃避する 桃源郷のせせらぎを「ほら、魚」って君が指さす
十二国記
延長線きよく描いて朗々と暮れない春をただよっている
わるい麒麟にわるい王だろ海風の手の甲どうしふれあわせては